メロカンナ・バクシフェラ Melocanna baccifera (イネ科) 日本人にとって最も身近な植物の一つであるタケ、ササの仲間には、同じイネ科の草本からは想像できないとても奇妙な特徴があります。それは一斉開花、結実と呼ばれる現象で、例えば前回の開花から数えてマダケでは約120年、モウソウチクでは67年目に突如として竹林全体の開花が起こり、一斉に枯れてしまった例が報告されています。 タケの一斉開花でとても不思議なのは、たとえタケの一部だけを掘り取って全く別の場所に植え替えても、やはり決まった時に元の場所のタケと同調して一斉開花が起こることです。このことは、タケが何らかの方法で発芽から何年経ったかを測る『時計』の仕組みを持っていることを示しています。 このタケの一斉開花の謎を解き明かすため、東北大学、森林総合研究所、宮崎大学、秋田県立大学、京都大学の合同調査チームはここに展示されている