もう二度と来るまいと思っていたこの場所。ひょんなことからたまたまここの上空を通りかかり、気がついたら降りてしまっていた。 ――なぜ、自分はここにいるのだろう。 後悔なのか、未練なのか。自分でもよくわからなかったが、今こうしてここにいるということは、何か引かれるものがあったのだろう。 確かに好きな場所ではあった。見晴らしがよく、適度に風が吹く気持ちのいいところ。 すぐ近くが崖になっているから、彼女はいつも怖いと言っていた。そのたびに、わざと落としてやろうとしたものだった。 ――俺も、あの頃のことを懐かしいと思えるようになったのか。 彼女が離れていったあの日からずっと、彼女自身のことも、その思い出もけっして考えないようにしてきた。 耐えられなかった。かつてを思い起こすたびに、憂いと怒りとあの失望が込み上げてくる。 ――だが、俺は変わった。 こころの傷は時間が癒してくれるというのは本当だった。
【名】100番目{ばんめ}(の物[人])、第100番〈話〉100歳{さい}の誕生日{たんじょうび}【形】第100番の、100番目{ばんめ}の【レベル】3、【発音】hʌ́ndrədθ、【@】ハンドゥレッドゥス、ハンドレドス、【変化】《複》hundredths、【分節】hun・dredth
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