虫歯の原因となる「ミュータンス菌」が脳出血を引き起こし、認知症の原因となっている可能性があることが京都府立医科大学の研究でわかった。研究成果は英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」(電子版)の2016年12月9日号に発表された。 研究チームは「日常の歯磨きが重要。口の中をキレイにすることで認知症予防が期待できる」という。正しく歯を磨くにはどうしたらよいのだろうか。 虫歯菌を持つ人は脳出血のリスクが14倍に 京都府立医科大学の2017年2月9日付発表資料によると、認知機能が低下する原因の1つに脳内の微少な出血がある。この出血は、虫歯菌の1種の「ミュータンス菌」を持っている人に多いことが従来の研究でわかっている。血液中にある血小板は、傷口に集まって出血を止める働きがあるが、「ミュータンス菌」は血小板の止血作用を阻害する遺伝子を持っている。そして脳の血管の壁にくっついて炎症を起こし、出血させ