(2014年6月27日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 英国は係留索を失った島国だ。英国に必要なのは外交政策だ。失われた威厳を取り戻そうとする新たな尊大な試みではなく、異なる世界で自国の地位を築く慎重な戦略である。英国の国益は国際的であり、世界秩序の激変にもかかわらず、まだ有益なことを言える。それなのに英国は漂流を選んだ。 デビッド・キャメロン英首相が欧州で抱えている最新のトラブルは、症状であって、原因ではない。キャメロン氏のアプローチに関するラドスワフ・シコルスキ・ポーランド外相の不親切な意見*1は多くを物語っていた。シコルスキ氏は英国びいきで、キャメロン氏と同様、オックスフォード大学の乱暴な社交サークル「ブリンドンクラブ*2」の卒業生だ。 ブリュッセルでの英国の駆け引きに言及したシコルスキ氏の口汚い説明は、ある真実を捉えていた。どうして英国はこれほど自滅が得意になったのか、ということ