タグ

イギリスに関するoyoyomのブックマーク (155)

  • 漂流する島国・英国には外交政策が必要だ:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2014年6月27日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 英国は係留索を失った島国だ。英国に必要なのは外交政策だ。失われた威厳を取り戻そうとする新たな尊大な試みではなく、異なる世界で自国の地位を築く慎重な戦略である。英国の国益は国際的であり、世界秩序の激変にもかかわらず、まだ有益なことを言える。それなのに英国は漂流を選んだ。 デビッド・キャメロン英首相が欧州で抱えている最新のトラブルは、症状であって、原因ではない。キャメロン氏のアプローチに関するラドスワフ・シコルスキ・ポーランド外相の不親切な意見*1は多くを物語っていた。シコルスキ氏は英国びいきで、キャメロン氏と同様、オックスフォード大学の乱暴な社交サークル「ブリンドンクラブ*2」の卒業生だ。 ブリュッセルでの英国の駆け引きに言及したシコルスキ氏の口汚い説明は、ある真実を捉えていた。どうして英国はこれほど自滅が得意になったのか、ということ

    漂流する島国・英国には外交政策が必要だ:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 香港の民主主義を擁護しない英国に批判:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2014年6月23日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 英国が1997年に植民地の香港を中国に返還した際、香港政府のナンバー2だった陳方安生氏は、香港の民主主義を擁護しなかったとして英国のデビッド・キャメロン首相を批判した。 陳方氏は、キャメロン首相が中国の李克強首相と先週会談した際に、香港に対する支持を表明することを怠ったと述べた。 両首相の会談は、北京の中国政府が先に、香港の民主主義には限界があると述べた物議を醸す白書を公表したことを受け、香港で中国との関係を巡る激しい論争が起きている真っ只中に行われた。 白書は、香港返還へつながった1984年の英中共同声明で香港に与えられた自治権は「固有の権利ではなく」、中国の中央指導部に由来するものだと警告した。 中国政府の白書に揺れる香港、旧宗主国の沈黙に失望 「白書が出た後、共同声明の誠実な履行に重要な役割を担っている中国、英国、香港特別行政

    香港の民主主義を擁護しない英国に批判:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 英国とEU、「半ば離脱」の折衷案が愚策である理由:JBpress(日本ビジネスプレス)

    英国は欧州の国だ。これまでもそうだったし、今後も常にそうであり続ける。欧州連合(EU)は英国にとって飛び抜けて大きな貿易相手であり、ロンドンは欧州の金融の首都だ。欧州の近隣諸国で起きることは、英国にとって常に重大な関心事になる。 だが、その一方で、英国の歴史は大陸欧州諸国の歴史とは違っている。海に守られた英国は、侵略を防ぐことができた。海の向こうのチャンスを求め、欧州が1人の独裁的支配者の手に落ちないよう全力を注いだ。英国はそれに成功した。 現在、英国はもはや世界的大国ではなく、欧州は平和裏に一体化している。法的には、英国はEUの内側にいる。心理的には、これまで以上にEUの外側にいる。要するに、英国は半ば分離しているのだ。その事実は、英国によるユーロの拒絶や英国独立党(UKIP)の台頭、2017年にEU加盟の是非を問う国民投票を行うというデビッド・キャメロン首相の約束に表れている。 英国の

    英国とEU、「半ば離脱」の折衷案が愚策である理由:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • トニー・ブレアは晩節を汚すのか?:JBpress(日本ビジネスプレス)

    トニー・ブレア氏は英国首相を退任した後、中東和平を仲介する米国、欧州連合(EU)、国連、ロシアの4者を代表する「中東特使」を務めている〔AFPBB News〕 トニー・ブレア氏ほど熱心に自身の名声を傷つける元政治指導者を思い浮かべるのは難しい。ジョージ・W・ブッシュ氏とともに行ったイラクでの危険な冒険がずっと影を落とすことは分かっていた。少数の人たちは、ブレア氏を「戦争犯罪人」として永遠に非難するだろう。 だが、歴史的記録にもっと暗い汚点を残すのは、ブレア氏が個人的な富を、ほとんど熱狂的なまでに一途に探し求める姿だ。 確かにドイツのゲアハルト・シュレーダー前首相は、ガスプロムに自らを売り込み、今はロシアのウラジーミル・プーチン大統領の疲れ知らずのチアリーダー役を担っている。フランスのニコラ・サルコジ前大統領は、エリゼ宮から追い出される前から、「華美なもの」に対する多少の思い入れを見せていた

    トニー・ブレアは晩節を汚すのか?:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • イギリスBBC アナグマ大論争 - NHK BS1 キャッチ!世界の視点 特集まるごと

  • 社説:見直しが必要な英国エネルギー市場:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2014年3月27日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 英国の野党・労働党党首のエド・ミリバンド氏が昨年秋の党大会で、政権を取ったらエネルギー料金を20カ月間凍結すると約束して以来、政府はミリバンド氏を詐欺師と批判したり、独自のエセ療法を売り込んだりしてきた。その後、英議会で何度か面白いやり取りがあった。だが、英国が法外な費用を負うことなく電灯をつけたままにしようとするのであれば、国のエネルギー政策にはもっと中身のある燃料が必要だ。 このため大方の人は、英国のエネルギー規制当局であるガス・電力市場規制庁(OFGEM)が27日に発表する予定の競争評価報告を歓迎するだろう。これは政治家による告発を客観的に評価する機会になるはずだ。ミリバンド氏らは結局のところ、不当利益に対する訴えを裏付ける説得力のある証拠を示せていない。英国のエネルギー価格は上昇したかもしれないが、まだ欧州で最も低い部類に入

  • メルケル首相は英国のEU嫌いを払拭できない:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2014年2月28日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) マーガレット・サッチャー氏は正しかった。元保守党党首のサッチャー氏は、英国を欧州連合(EU)内にとどめておくためのキャンペーンを繰り広げ、欧州は、さもなくば帝国の終焉とともに閉ざされる世界への窓を開けてくれると宣言した。世界中で英国の国益を守り、促進するために、英国は権威の錨(いかり)と欧州大陸に対する影響力を必要としていた。これは40年前の話だ。 最近では、英国の関与を正当化する役目は、ドイツのアンゲラ・メルケル首相の肩にかかっている。 EU加盟に関する1975年の国民投票の前に英国議会庶民院(下院)で行われたサッチャー氏の主張は、今日の保守党では頻繁に聞かれない。デビッド・キャメロン首相率いる英国政府から政策の主導権を奪い取った強硬なEU懐疑派は、地政学的な現実に向かって拳を振り上げている。EUの束縛を解かれたら、この「勇気ある

    メルケル首相は英国のEU嫌いを払拭できない:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • カレドニア讃歌:スコットランド独立と欧州の政治:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2014年2月22日号) スコットランドの独立を巡る住民投票は欧州の政治にどのような影響を与えるのか。 2012年10月、英スコットランド・エディンバラのスコットランド行政府庁舎で、スコットランド独立の是非を問う住民投票の実施を決めた合意文書の署名後に握手するアレックス・サモンド首相(左)とデビッド・キャメロン英首相〔AFPBB News〕 英国のデビッド・キャメロン首相は、欧州連合(EU)加盟条件を巡るEUとの再交渉を要求したが、それで味方についた国はほとんどなかった。だが、キャメロン首相を称賛している場所が1つだけある。スペインのカタルーニャ自治州だ。 といっても、キャメロン首相がEU加盟継続の是非を問う国民投票を実施しようとしているからではない。スコットランドが英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)からの独立の是非を問う住民投票を今年9月に実施すること

    カレドニア讃歌:スコットランド独立と欧州の政治:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • スコットランドは分離独立のモデルになり得る:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2014年2月18日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 筆者は数年前に、中国のとある外交官に無駄な説得を試みたことがある。もし現地の住民が望んでいるのであれば、台湾の独立宣言を認めるべきではないか、と問いかけたのだ。そして、「もしスコットランドが投票で分離独立を決めたら、イングランドはそれを阻止しないでしょう」と付け加えた。 外交官はニヤリと笑った。ずいぶんいい加減なことを言うものだ、と言いたげな表情だった。「それは違うでしょう。イングランドはスコットランドの独立など絶対に受け入れず、むしろ、侵略するんじゃないんですかね」 住民投票を控えて激しさを増す応酬 筆者がこのやりとりを思い出したのは、先週、スコットランド独立の是非を問うために今年9月に実施される住民投票の準備を見学しようと彼の地の首都エディンバラを訪れていた時のことだった。 ジョージ・オズボーン英財務相は筆者よりも一足早くこの街

    スコットランドは分離独立のモデルになり得る:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • スコットランドの独立と通貨の行方 イングランドはスコットランドとの通貨同盟を拒否しなければならない:JBpress(日本ビジネスプレス)

    イングランド銀行のマーク・カーニー総裁は1月末、スコットランド・エディンバラで耳の痛い真実を述べた。スターリング圏(ポンド圏)にとどまるというスコットランド政府の望みは、スコットランドの財政と金融の独立性を大きく損なうことになると総裁は強調した。 カーニー総裁が言及しなかったのは、どんな通貨同盟であれ、英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)の他の地域も発言権を持たねばならないということだ。 総裁が述べたように、同盟の取り決めは「スコットランドと英国の議会の問題」になる。だが、金融の安定に責任を負う人間として、総裁にはその影響について助言する義務がある。イングランド銀行が通貨同盟を運営しなければならないのだ。 こうした考えを考慮するに当たっては、我々は「最適通貨圏」の理論だけでなく、最近のユーロ圏の辛い経験からも学ばなくてはならない。その経験は、成功のための2つの条件を提示してい

    スコットランドの独立と通貨の行方 イングランドはスコットランドとの通貨同盟を拒否しなければならない:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 同じ(沈みゆく)船に乗っている英国とフランス:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2014年1月24日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 2年ほど前、英国のデビッド・キャメロン首相がユーロ圏の新財政協定を頓挫させようとして失敗した時、フランスのニコラ・サルコジ大統領(当時)は大喜びした。ブリュッセルで開かれていた欧州首脳の徹夜会議で、キャメロン首相はいつの間にか孤立していた。 会議に出席していた別の首脳の話によれば、サルコジ氏は喜びのあまりガッツポーズを取ったも同然だった。同氏にしてみれば、これで英国の対欧州政策の「40年間の偽善」がついに露見したというわけだ。 キャメロン首相の反撃 最近では、侮辱的な言葉は英仏海峡を越えて逆方向に投げつけられている。 キャメロン首相は英国の2015年の選挙戦で、フランスの経済問題が自身に有利に働くと確信した。サルコジ氏の後を継いでエリゼ宮の主になった社会党のフランソワ・オランド大統領は英首相官邸によって、エド・ミリバンド氏の労働党を

    同じ(沈みゆく)船に乗っている英国とフランス:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 英国は金融引き締めを急いではならない:JBpress(日本ビジネスプレス)

    イングランド銀行は近く金融政策を引き締め始めるべきなのか? 筆者の答えはノーだ。同じように重要なのは、引き締めのサイクルが始まった時でさえ、金利は驚くほど低いままでなければならない、ということだ。 イングランド銀行の金融政策委員会(MPC)は昨年8月に「フォワードガイダンス」を発表した際、ジョージ・オズボーン財務相に対し、「少なくとも失業率の主要指標が7%の基準値を割り込むまでは政策金利を現行の0.5%の水準以上に引き上げないつもりだ」と述べた。 だが、MPCは次のように付け加えた。「失業率の基準値が達成された時に政策金利が自動的に引き上げられると言っているわけではない。さらに、7%という数字を失業率の目標と考えることは間違っている」(太字の強調は筆者のもの)。 端的に言えば、この基準値が達成された時にMPCは再考するということだ。ただそれだけだ。 MPCはまた、失業率の基準値が達成される

    英国は金融引き締めを急いではならない:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • やってはならない対中外交 中国にへつらう英国政府、東シナ海での緊張も人権問題も無視:JBpress(日本ビジネスプレス)

    12月2日、北京の人民大会堂で声明発表後に握手する中国の李克強首相(右)と英国のデビッド・キャメロン首相(左)〔AFPBB News〕 英国のデビッド・キャメロン首相は今月初めに訪中した際、これ以上ないほどの低姿勢を見せた。同胞の英国人にとって、首相の熱心な自己卑下は、そう、恥ずかしかった。 そうした首相の態度は何も変えなかった。キャメロン首相が帰国の途に就く前、中国の国営メディアは英国のことを、観光客と学生が一時的に興味を持つだけのつまらない遺物と表現していた。 今回の訪中がもっと大きな目的に役立ったかもしれないという意味で言えば、それは逆に、高尚さと重商主義と追従が入り混じった態度――しばしば中国の台頭に対する欧州の反応を描写する態度――の甚だ不快な例を示した。 経済問題の泥沼にはまり込んだ欧州大陸は、世界第2位の経済大国にもっと多くのものを売り込もうと躍起になっている。だが、この目的

    やってはならない対中外交 中国にへつらう英国政府、東シナ海での緊張も人権問題も無視:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 中国に取り入る英国、得られるものはごくわずか:JBpress(日本ビジネスプレス)

    デビッド・キャメロン英首相は訪中を前に、中国のマイクロブログ「新浪微博」でもデビューを果たしたという〔AFPBB News〕 北京駐在のアジアや欧州諸国の上級外交官数人の言葉を借りれば、英国は中国の指導部の歓心を再び買おうとして「店を売り」「降伏し」「完全に服従した」。 中国政府に取り入るためには、自ら大抵どんなこともいとわずやってきた各国政府の代表者らの言葉には、ほのかな偽善以上のものが漂っている。 しかし、デビッド・キャメロン首相が2日、ほぼ3年ぶりの公式訪問のために北京に到着する時、英国は大半の国と同様に、自己主張を強める中国との対処に苦しんでいると見られるのは避けられないだろう。 英国の外交官らは、人権問題やチベット問題についての英国の姿勢に変化はないと主張するが、欧州の外交筋や人権団体は、英国政府はこの1年で、これらの問題の優先順位を明らかに下げたと語っている。それにより英国が何

    中国に取り入る英国、得られるものはごくわずか:JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 大卒者のデータに見る「イングランドの失われた世代」:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2013年11月19日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 金融危機以降、イングランドの大学新卒者の収入はあまりに急激に低下したため、直近の卒業生は危機以前の卒業生と比べ、キャリアの同じ段階で得る収入が12%少ない。また、直近の新卒者が抱える学生ローンは約60%多いという。 英国が景気後退から抜け出し始めた今、学生ローンのデータに関する紙(英フィナンシャル・タイムズ)の分析は、1世代の大卒者が受けたダメージを明らかにしている。彼らにとって、大学の学位は事実上、まともな仕事に就く黄金の切符ではなくなってしまったのだ。イングランドの大学の授業料は昨年、3倍近くに引き上げられ、最大で年間9000ポンドに達した。 ベビーブーマーの引退を支える世代、金融危機のダメージで収入減 こうした若者は、英国が今後20年間、「ベビーブーマー」世代の引退の資金を賄うことを当てにする人たちだ。英国の人口高齢化は国

  • 小さなイングランドか、大きな英国か:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2013年11月9日号) 英国は、心地よい孤立か、緊張感のある開放性かの選択を迫られている。選ぶべきは開放性だ。 先行きが最も不穏な欧州の国はどこかと聞かれれば、多くの人は経済の崩壊に苦しむギリシャかイタリアを挙げるだろう。フランスと答える人も少しはいるかもしれない。何しろフランスは、国家主義的モデルの失敗をいまだに受け入れられずにいる。 英国を選ぶ人はほとんどいないだろう。英国はこれまで、比較的うまく危機を切り抜けてきたからだ。 だが、世界における英国の地位は、過去数十年に比べて不確かなものになっている。2014年5月の選挙では、有権者が欧州連合(EU)を毛嫌いする英国独立党(UKIP)の一団を欧州議会に送り込む可能性が高い。 さらに9月には、スコットランドで独立を巡る住民投票が控えている。2015年には総選挙がある。そして2017年末か、場合によってはそれより前に、

  • イングランド銀行総裁の危険な賭け 慎重になった方が安全な時に大胆に「親シティー」に転換:JBpress(日本ビジネスプレス)

    イングランド銀行のマーク・カーニー総裁は先週、ロンドンの金融街シティーを喜ばせた。金融を力強く擁護し、「我々の窓口は開いている」と言い切ったことは、同行がマーヴィン・キング前総裁の体制から急激に変わったことを示している。 金融セクターがカーニー総裁を慕うことは間違いない。総裁の見解はすがすがしいほど明快だ。しかし、これは1つのギャンブルでもある。 英フィナンシャル・タイムズの創刊125周年を祝う講演でカーニー総裁が最も伝えたかったポイントは、「適切に組織化されれば、活気に満ちた金融セクターは多大な利益をもたらす」というものだった。 総裁はこの中でロンドン市場の規模に言及した。ロンドンに進出している外国銀行の数は1913年当時の4倍近くに増えており、英国の銀行が抱える資産の対国内総生産(GDP)比は40%から400%超に高まったという。 「活気に満ちた金融セクターは多大な利益をもたらす」 し

  • 英国がEUから去れば、スコットランドが英国から去る:JBpress(日本ビジネスプレス)

    スコットランド首席大臣(首相)のアレックス・サモンド氏は先日、独立国家スコットランドを目指す決意を表明した。決意表明は見事なパフォーマンスだった。 その直後に投票があったとしたら、スコットランド人は間違いなく英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)からの離脱に票を投じていただろう。 欧州は嵐から隠れる政治家に満ちている。サモンド氏は例の珍しい存在だ。政治情勢を変えることを決意した指導者なのだ。 保守党が主導する英国の連立政権は窮地に陥っている。どんどん上がる家庭用エネルギー価格に対する国民の怒りは、政治的なムードの変化を告げている。資主義は2008年の大暴落を乗り切ったが、何年も続く生活水準の低下で、有権者は自由主義経済の欠点に敏感になった。 有権者は、銀行業界でもエネルギー業界でも同様に、市場は一握りの人に有利になるよう不正操作されることがあることを知った。企業の経営幹部は緊

  • 英国経済が抱える深刻な問題 イングランド銀行が成長に賭けねばならない理由:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2013年10月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 英国の民間部門の生産性が5年間にわたって低下したのは、1800年代後半以降でわずか3回しかない――しかも、今回を除く2回は世界大戦の直後だった。この生産性低下が、失業率が低くとどまっている理由だ。これは、経済停滞が3年間続いても連立政権が持ち堪えられている理由でもある。正常な状態なら、失業率は今ごろ15%を超えていただろう。 だが、この経験はいくつかの問題を提起する。英国の経済見通しはどうなのか、政策は何をすべきか、という問題だ。 先進国でも際立つ生産性低下 今年第2四半期には、労働者1人当たりの国内総生産(GDP)と時間当たりGDPが危機以前のピーク水準を5%近く下回っていた。また、1987年~2007年のトレンドが続いていた場合の推計値と比べても、労働者1人当たりのGDPは17%、時間当たりGDPは19%低かった。 英国の企業

  • 英国の政治、悲観論者と夢想家の戦い:JBpress(日本ビジネスプレス)

    政治においては、ほとんどのことが相対的だ。英国経済は何とか息を吹き返した。何年にも及ぶ絶え間ない窮状の後、政府は好転の兆しを驚くべき偉業と称賛している。 だが、英国はまだ赤字と債務を抱えており、経済生産は2007年の水準を下回っている。緊縮財政はこの先何年も続くと財務省は述べている。 英国の政治家は、全国各地で行われる年に1度の党大会を終えて、議会に戻ってきている。数え切れない演説や約束、政敵に投げ付けられた侮辱的な言葉は、政治家がアイデアを失っていることを示している。筆者はユーロとの類似点に衝撃を受けている。危機は和らいだが、次にどこに向かうのか誰も知らないのだ。 デビッド・キャメロン氏率いる保守党は、景気改善を示す一連のニュースで元気付けられているが、選挙の票勘定を見る限り、保守党は2015年に連立相手の自由民主党から自由になる絶対多数を得るのに大いに苦労するだろう。 保守党は2010