――選ぶ方も受ける方も随分思い切ったな、というのが率直な感想ですが、亀山さんはなぜ、34歳の部外者を社長に迎えたのか。片桐さんはなぜ受けたのか。 亀山:一言で言えば、DMMからフェイスブックやLINEのような強力なサービスを生み出すための人事だ。DMM には400人のエンジニアがいるが、これまで新しいサービスを考えるのは事業部の仕事で、エンジニアはそれを形にする役割だった。この体制では世の中を変えるようなサービスは生み出せない。 エンジニアが主役の会社にすべきだと思ったが、自分は「インターネットの人」ではなく「ただの商売人」であり、自分がトップに立っているうちは、DMMは本物のテクノロジー企業にはなれないと悟った。 今、日本のネット企業のトップは40代から50代だが、片桐さんみたいにインターネットが分かっている若い人が社長になり、DMM社員の経験とノウハウを合わせたら、最強の企業になれると