日本製薬団体連合会と日本製薬工業協会は3月30日、新型コロナウイルス感染症の治療薬やワクチンの早期開発に向け、1000億円規模の緊急財政出動を求める要望書を公表した。治療薬やワクチンの研究開発の促進、抗菌薬の原料・原薬確保策と薬剤耐性菌対策、感染症対策の公的支援措置―が柱。同日、約50人の自民党国会議員に提出した。 新型コロナウイルス感染症の治療薬としては、既存の抗インフルエンザ薬や坑HIV薬、膵炎治療薬などの有効性について症例報告があがっている。要望では、早期開発に向けて、産官学の連携推進や、適応拡大のための研究開発費用の補助、必要な情報・検体等を企業に速やかに提供する必要性を指摘し、実現に向けて、240億円の予算措置を求めた。 新薬やワクチンの開発を促進するためには、アカデミアを含めた公的機関で、バイオセーフティレベル3/4の施設や、構造解析設備、スーパーコンピューターなどの設備拡充を