顔認証システムを活用した実験の様子 (c)朝日新聞社この記事の写真をすべて見る 東京五輪で使用されるNECの顔認証システム (c)朝日新聞社 昨年10月のハロウィーン直前、東京・渋谷センター街で軽トラックを横転させ、4人が逮捕、10人が書類送検された事件の決め手は、顔認証システム。警視庁が会議室にいながら4万人の群衆から容疑者を特定したこの技術は、東京五輪でも活用される。ジャーナリストの桐島瞬氏が、そのすごさと盲点を調べた。 【写真】東京五輪で使用されるNECの顔認証システム * * * 軽トラ横転事件では当初、男4人が逮捕され、うち2人が略式起訴。さらに今年1月、新たに10人が暴力行為等処罰法違反の疑いで書類送検された。3人の外国人が含まれ、中には東大の留学生もいた。 『警視庁科学捜査最前線』(新潮社)の著者でもあるジャーナリストの今井良氏は、警視庁の威信をかけた捜査だったと話す。