〈クマもキョンも殺すな〉「動物園をつくればいい」役所に鳴り響く「かわいそう」の声…それでも「ローストにして食べるとおいしい」と千葉県が打ち出した、ふるさと納税とキョン駆除大作戦 ここ10年で、千葉県内の推定生息数が3倍に爆増しているキョン。住民への被害もあり、自治体は駆除が急務となるなか、動物保護派からのクレームも少なくない。そして、ついに千葉県がキョン対策に本腰を入れた。
大量のコカインを食べてしまったクマ 1985年のある日、アメリカのジョージア州の森の上を飛ぶセスナ機から、麻薬の運び屋アンドリュー・カーター・ソーントン2世が、コカインを詰め込んだバッグを投げ捨てた。続いて彼自身も(スパイ映画さながら)飛び降りようとするが、うっかり事故って無様に死んでしまう。 そして森へと落ちていったコカインをゲットしたのは別の悪人……ではなく、なんと野生のクマだった。クマはエサだと思ったのか、その大量のコカインを食べてしまった! 驚くべきことに、ここまではほぼ現実に起こった出来事である。 逆に言えば「事実」なのはここまでだ。実際にはそのクマは悲しいことに、コカインの過剰摂取によって死んでしまったのだから……。本作はそんなクマの復讐劇を語るように、(死ぬかわりに)ハイになったクマが人間を次々に襲いまくるという、動物パニックムービーとして獰猛に突き進んでいく。 全ての元凶の
東京の空の勢力図が変わろうとしている。都市生態系の頂点であるカラスにタカなどの猛禽類が挑戦状を突き付けたのだ。彼らはなぜ東京に来たのか。鳥たちが繰り広げる熱い「空中ドラマ」に迫る。 カラス独裁の揺らぎ 今、東京の空に異変が起きている。といっても、この異常な暑さのことではない。鳥である。一度、空を見上げてみてほしい。その変化に気付くかもしれない。 「これまで東京都上空の覇権を握っていたのは、カラスでした。しかし、個体数の減少に伴い、オオタカやハヤブサなどの猛禽類が東京都心に進出し、熾烈な勢力争いを始めているのです。両者の戦いにスズメやツバメなどの小鳥も巻き込まれ、東京の空はさながら、生態系の頂点をかけた仁義なき戦いのような状態になっています」 そう語るのは、NPO法人自然観察大学学長で、『都会の鳥の生態学-カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰』の著書がある唐沢孝一氏である。長年にわた
東京都心の空の勢力図に異変が......。これまでヒエラルキーのトップであったカラスが猛禽類による下剋上にあっている。いったいそこではどんなドラマが繰り広げられているのか。前編記事『東京上空の勢力図に異変…オオタカが明治神宮で、ハヤブサが六本木ヒルズで繁殖…カラスが東京から消える「ヤバすぎる未来」』より続く。 調子に乗りやがって 東京都心を俯瞰すると、2つの環境が混在していることが分かる。一つは皇居、明治神宮、自然教育園(港区)などの「都市緑地」。そして、もう一つは東京駅や新宿駅周辺などにある「超高層ビル群」だ。前者に定着したのが、オオタカである。具体的な個体数は判明していないが、確実にカラスの勢力に拮抗し始めているという。 山間部や郊外では家畜を守るため、音や光を使って追い払われることもあったが、都内でそんなことは起こらない。しかも、エサとなる肉質の良い小鳥がいくらでもいる。さらに、一度
唯一の目撃証言は4年前 “最初の事件”は2019年7月16日午前4時、世界自然遺産・釧路湿原の北に位置する標茶町オソツベツ地区の牧場で発覚した。牧場関係者が放牧中の牛1頭の姿が見えないことに気付き、捜索したところ、森の中で無惨な姿で殺されている牛の死骸を発見したのである。その関係者が思わず声をあげると、20メートルほど離れた藪の中から1頭のクマが飛び出し、逃げていった。後々まで、これがこのヒグマに関する唯一の目撃証言となる。 写真はイメージ ©iStock.com 以来、8月5日に8頭、8月6日に4頭、8月11日に5頭……といった調子で連日牛が襲われるようになり、その被害は2ヵ月で実に28頭に及び、現場に残された体毛のDNAにより「同一犯」によるものと推測された。この頃になると、最初の事件が起きた地区の名前「オソツベツ」と、現場に残された足跡の幅が「18センチ」とされたことから、このヒグマ
【動物園を100倍楽しむ方法】第4回 モグラ 動物が大好きだから、もっと動物園の生き物について、いろんなことを知りたい。動物園の生き物のトリビアを周りの人たちに教えて、一目置かれたい。それには動物園の飼育員さんに聞くのが一番だと考えたのが、この企画である。動物園の動物のいろんな逸話を、飼育員さんに教えてもらおう。 東京都日野市に位置する多摩動物公園は、上野動物公園の約4倍という豊かな自然が残る敷地に、できるだけ柵を使わない形で動物を展示している。今回、取り上げるのはモグラである。多摩動物公園にログハウスのような展示施設、「モグラのいえ」が開設されたのは15年ほど前。現在、11頭のモグラが飼育展示されている。 扉を開くと中は20畳ぐらいのスペースだ。部屋の中央に配されたテーブルの表面の透明なアクリル板の中には、山砂が詰め込まれ、それぞれ区切られた“モグラの寝ぐら”になっている。そこから伸びる
強力なあごをもつ百獣の王、ライオンに近づこうなどという動物はまずいない。 だが、センザンコウは例外だ。体重はわずか3~4キロだが、硬い装甲が全身を覆っている。丈夫なケラチンでできたうろこが重なり合った、天然の装甲だ。大型の肉食動物が近づいてきても、センザンコウは逃げたり反撃を試みたりする必要はない。体を小さく丸めてしまえばいいからだ。(参考記事:「センザンコウの不思議な舌」) 2019年1月、ナショナル ジオグラフィックの番組「サファリ・ライブ」のガイドが、まさにその光景を目の当たりにした。ケニアのマサイマラ国立保護区で、夜に車を走らせていたときのことだ。 「センザンコウが体を丸めると、ライオンが牙を突き刺せる場所はまったくありませんでした」と、この攻防を発見したガイドのトリスタン・ディックス氏は振り返る。「その夜は雨が降っていたこともあり、センザンコウの体表は滑りやすく、ライオンは何のダ
【動画】死骸のそばに設置したカメラによるインターバル撮影で、カンジキウサギが動物の死骸を食べることがわかった。(解説は英語です) もふもふでかわいらしくペットとしても人気のウサギ。一般に草食と考えられているウサギの仲間が、実は肉を食べ、ときには共食いまですることを知っていただろうか? ウサギが「肉食系」でもある証拠がカナダで撮影された。 カナダのユーコン準州に生息するノウサギ属の一種、カンジキウサギは、長く寒い冬の間、栄養を補給するために動物の肉を食べていた。(参考記事:「冬毛の動物を絶滅させない方法、研究者が提言」) 夏の間は植物を食べるノウサギたちだが、地面が雪で覆われ、気温がマイナス30度以下まで冷え込む冬になると、エサが見つからず、お腹をすかせてほかのウサギや鳥の死骸を食べるようになるのだという。 そればかりか、最大の天敵であるカナダオオヤマネコの死骸にまで食指を伸ばすことがある。
芸能界きっての昆虫好きで知られる俳優の香川照之さん。その「昆虫愛」が高じて、子供向けのテレビ番組にカマキリの着ぐるみ姿で登場し、周囲を驚かせた。「カマキリなど昆虫観察で学んだのは飢えていることの大切さ。精神的に飢えた状態を作れるのは人間だけ」という香川さんの生き方とは――。 「カマキリの獰猛さが本当に好き」 ――香川さんは、どんな少年時代を過ごしたのですか? 【香川】昆虫が大好きで、昆虫に熱中していましたね。特に好きだったのはカマキリ。小学校低学年の頃から大学生になり実家を離れるまで、毎年、飼い続けていたので、思い出が多いです。 ――大学生までですか! なんでそんなにカマキリが好きだったのですか? 【香川】なんというか、カマキリの獰猛(どうもう)さが本当に好きなんです。何かを獲って食べて生きていくという。勝者と敗者が決定的に分かれるところが、印象的だったんです。巣の中にエサを持ち込むとか、
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