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ブックマーク / shorebird.hatenablog.com (19)

  • 訳書情報 「ヒトは〈家畜化〉して進化した:私たちはなぜ寛容で残酷な生き物になったのか 」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    ヒトは〈家畜化〉して進化した―私たちはなぜ寛容で残酷な生き物になったのか 作者:ブライアン・ヘア,ヴァネッサ・ウッズ白揚社Amazon 以前私が書評したブライアン・ヘアとヴァネッサ・ウッズ夫による「Survival of the Friendliest」が「ヒトは〈家畜化〉して進化した」という邦題で邦訳出版された. 書はヒトの同種個体に対する友好性そして協調性が「自己家畜化」を経由して進化したものであることを説得力を持って解説している好著だ.特にトマセロやランガムの元での経験談や家畜化について知るためにシベリアのベリァーエフのキツネ飼育実験場まで赴いた話などは臨場感たっぷりで楽しい.後半はそのような同種個体への友好性を持つヒトがなぜ戦争やジェノサイドを引き起こすのかについて,外集団に向けた敵意も自己家畜化の一側面であり,それが相手の<非ヒト化>を通じて強化されるという議論を行っている.

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  • 書評 「不平等の進化的起源」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    不平等の進化的起源: 性差と差別の進化ゲーム 作者:ケイリン・オコナー大月書店Amazon 書は,科学哲学者でありかつ進化ゲーム理論家であるケイリン・オコナーによる進化ゲームの均衡解として(差別的偏見がなかったとしても)社会的カテゴリー間の不平等をもたらす慣習や規範が創発しうることを丁寧に論じたである.社会的カテゴリーとしては特にジェンダーが大きく取り上げられているが,人種や宗教などにも当てはまる議論になっている.原題は「The Origins of Unfairness: Social Categories and Cultural Evolution」. 序章で各章の概略と文化進化の簡単な解説(文化進化の存在は書において進化ゲームを用いる基礎的な前提になる)をおいた後に論に入る. 第1部 社会的強調による不平等の進化 第1章 ジェンダー,協調問題,協調ゲーム 最初のジェンダーと

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    pha
    pha 2022/01/03
  •  「ゲーム理論による社会科学の統合」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    ゲーム理論による社会科学の統合 (叢書 制度を考える) 作者: ハーバート・ギンタス,小川一仁,川越敏司,佐々木俊一郎,成田悠輔出版社/メーカー: エヌティティ出版発売日: 2011/07/14メディア: 単行購入: 9人 クリック: 328回この商品を含むブログ (17件) を見る 書はNTT出版による業書「制度を考える」の一冊.著者のハーバート・ギンタスはゲーム理論家で行動科学者ということだが,多くの学際的な活動で知られる.書もその邦題からわかるように非常に学際的な性格の強い書物であり,書を貫くギンタスの主張は「ヒトの行動にかかる学問は,社会科学,生物学,心理学,経済学という分野ごとに分断化され,相互に相容れないモデルを使っているが,それは大変嘆かわしい状況である.そして行動科学は,ヒトを拡張された合理性を持つプレーヤーと扱い,社会規範を入れ込んだゲーム理論によって統合が可能で

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  • 書評 「逆転の大戦争史」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    逆転の大戦争史 (文春e-book) 作者: オーナ・ハサウェイ,スコット・シャピーロ,船橋洋一・解説出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2018/10/12メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 書は法学者であるオーナ・ハサウェイとスコット・シャピーロによる,なぜ第二次世界大戦後主要国同士の大きな戦争が激減したのかについて法政治思想史的に解明しようというテーマのになる. この第二次世界大戦後の戦争激減(暴力減少)について,ピンカーは「The Better Angels of Our Nature」(邦題「暴力の人類史」)において「長い平和」と名づけ,それを可能にした要因を民主制,国際貿易,国際機関に求め,さらにそうなった要因についてモラルの輪の拡大と歴史に学ぶ態度だと位置づけている.著者たちは,このピンカーの議論は国際法体系,および法思想的な視点が希薄だと考えて書を

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    pha 2019/04/18
  • 書評 「心の進化を解明する」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    心の進化を解明する――バクテリアからバッハへ 作者: ダニエル・C・デネット出版社/メーカー: 青土社発売日: 2018/06/23メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る ダニエル・デネットは進化生物学,認知科学に関する科学哲学者であり,これまで「解明される意識」ではデカルトの心身二元論などの「意識をほかの生理的現象とは異なる特別なものとして説明しようとする立場」を徹底的に否定し,「ダーウィンの危険な思想」でダーウィニズムを鮮やかに解説し,自然淘汰が心や意識を作ったのだという主張を行っている.このような考え方は「自由は進化する」「スウィート・ドリームズ」「思考の技法」などの著作でも展開されている.書はこのような考察の集大成のような書物であり,いかに意識や理由を求める心がヒトに現れることになったのかについての考察が展開されているものだ.原題は「From Bacteria to

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  •  「What Women Want」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    Mate: Become the Man Women Want (English Edition) 作者: Tucker Max,PhD, Geoffrey Miller出版社/メーカー: Little, Brown and Company発売日: 2015/09/15メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 書*1は,酒と女性についてのユーモアエッセイストとして有名なタッカー・マックスが,「Mating Mind(邦題:恋人選びの心)」でヒトの多くの特徴について性淘汰産物ではないかと議論したジェフリー・ミラーと一緒に書いた,いわば「オタク*2のための進化心理学的な知見を生かした『女性とつきあうためのハウツー書』」である. 序章で書執筆にいたる経緯が書かれていて面白い. 書はある年のサンクスギビングにミラーがガールフレンドのいない若いいとこたちと話をしたときの

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    pha 2018/01/11
  •  「ヒトは病気とともに進化した」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    ヒトは病気とともに進化した (シリーズ認知と文化) 作者: 太田博樹,長谷川眞理子出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2013/12/20メディア: 単行この商品を含むブログ (4件) を見る 書は進化医学にかかる若手研究者の寄稿をまとめた一冊.これまで進化医学として扱われてきたものの多くは,感染症やアレルギーや癌を病原体とホストの共進化やゲノミックインプリンティングなどの視点から考察するもの,あるいは生活習慣病を進化環境と現代環境のミスマッチという視点から考えるもの,つまり「適応」をキーワードとして病気を考えるもの*1だったが,書では,遺伝子のゲノムワイド関連解析が可能になった現状を踏まえた,より集団遺伝学的な視点からの病気の考察が主体になっていて*2,進化医学の最新の発展を教えてくれるになっている. 「はじめに」において書が企画された経緯が説明されている.それは2010年の

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    pha 2017/10/29
  •  「人体600万年史」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    人体六〇〇万年史 上──科学が明かす進化・健康・疾病 (早川書房) 作者: ダニエルEリーバーマン出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/09/30メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る人体六〇〇万年史 下──科学が明かす進化・健康・疾病 (早川書房) 作者: ダニエルEリーバーマン出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/09/30メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 書はヒトの人体の進化をリサーチしているダニエル・リーバーマンによる進化環境と現代環境のミスマッチに起因する様々な健康障害についてのだ.リーバーマンは,「Born to Run」というベストセラーがでたことで,ベアフットランニングの是非とランニングシューズが怪我の原因なのかという議論が巻き起こった直後にベアフットランニングに関する論文を出したことでも知られる.(これについてはや

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    pha 2017/10/29
  •  「進化医学からわかる肥満・糖尿病・寿命」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    進化医学からわかる肥満・糖尿病・寿命 作者: 井村裕夫出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/01/30メディア: 単行購入: 3人 クリック: 9回この商品を含むブログ (8件) を見る 医学者の著者による進化医学的観点から見た肥満・糖尿病・寿命についての一般向けのである. 医学は人の病気を治すためのものであるから,当然その主たる関心は病気の至近的メカニズムと,それ知識を利用した治療方法に向かうことになる.書はそこに進化医学的視点を入れて書かれていると唱われているが,私のような進化生物学に興味のある読者から見ると実はやや物足りない著述ぶりである. 結局著者の関心はあくまで至近的なメカニズムにあって,それを解説するためにゲノム的な知見や分子進化的な観点が少し加えられている程度のような印象を持ってしまう.そういうわけで書は進化生物学的にはやや期待はずれだ.もっともこれは医学者

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    pha 2017/10/29
  •  「社会はなぜ左と右にわかれるのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学 作者: ジョナサン・ハイト,高橋洋出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2014/04/24メディア: 単行この商品を含むブログ (26件) を見る 書は,社会心理学者でありポジティブ心理学で有名なジョナサン・ハイトによる道徳についてのである.前著「しあわせ仮説」においては,心の二重過程を「象と象使い」と極めてうまく表現し,しあわせとは何か,どのようにしてしあわせになれるのかを解説していたが,書においては道徳を取り扱っている.背景には現代アメリカで進行している政治過程の極端な二元化への憂いがある.原題は「The Righteous Mind」.このRighteousという単語には「唯我独尊的な」「自分だけが正しいと感じる」というニュアンスがあって,その背景とあわせると絶妙な題になっている. 構成としては大きく3部に

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    pha 2017/01/29
  •  「なぜ理系に進む女性は少ないのか?」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    なぜ理系に進む女性は少ないのか?: トップ研究者による15の論争 作者: スティーブン・J.セシ,ウェンディ・M.ウィリアムス,Stephen J. Ceci,Wendy M. Williams,大隅典子出版社/メーカー: 西村書店発売日: 2013/06/08メディア: 単行この商品を含むブログ (8件) を見る 書は,題名通り科学技術分野での女性の進出にかかるで,2005年のハーバード総長のローレンス・サマーズの発言がきっかけになって,2006年に編纂されたものである.当時の(少なくとも出版されたもの,ネットで公表されたものの)議論の大半が表面的でエビデンス・ベースでなかったこともあり,特にエビデンス・ベースで議論を行えるトップリサーチャーに17人に件に関する原稿を依頼し,うち15人から応諾を得たものだ.そして企画・編集を行ったウィリアムズとセシが書の最初と最後に「背景設定」

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    pha 2016/01/27
  • トリヴァースによる進化生物学者たちの想い出 追加情報  - shorebird 進化心理学中心の書評など

    先日トリヴァースが著名な進化生物学者たちの想い出をネットで公開しているのを紹介した.http://d.hatena.ne.jp/shorebird/20150517 (この原文は「Vignettes of Famous Evolutionary Biologists, Large and Small」と題されている.http://www.unz.com/article/vignettes-of-famous-evolutionary-biologists-large-and-small/) そして今月トリヴァースの自伝「Wild Life: Adventures of an Evolutionary Biologist」が刊行され,早速電子書籍版をダウンロードしたのだが*1,目次を見ると何と第13章がそのまま「Vignettes of Famous Evolutionary Biologi

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  •  「『社会の決まり』はどのように決まるか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    「社会の決まり」はどのように決まるか (フロンティア実験社会科学) 作者: 亀田達也,西條辰義出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2015/01/20メディア: 単行この商品を含むブログ (3件) を見る 書は「フロンティア実験社会科学シリーズ」の一冊.このシリーズは,特定領域研究「実験社会科学」の研究成果をまとめたもので,これまでの政治学,経営学,経済学,社会学,心理学などという学問の垣根を越え,社会が進化の産物であるヒトの行動や選択の積み重ねの結果形成されることを正面からとらえ,ヒトの特性の観察,実験によって社会を理解していこうという取り組みを紹介するものだそうだ.書のその中で「社会規範」がどのように成立するのかを扱ったものということになる. 序章では問題状況が概説される. 最初にホッブスの議論とダンバーの社会脳仮説を振ってから,「社会規範がうまく機能し,維持されるために解かな

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  • トリヴァースによる進化生物学者たちの想い出  - shorebird 進化心理学中心の書評など

    Vignettes of Famous Evolutionary Biologists, Large and Small ロバート・トリヴァースがハミルトンやグールドの想い出について書いている.とにかく面白い. http://www.unz.com/article/vignettes-of-famous-evolutionary-biologists-large-and-small/ W. D. Hamilton 最初はハミルトン.まずそのレクチャーの伝説的な下手さの描写から始めている.これはトリヴァースの別のエッセイでも触れられていたところだが,よほど印象深いのだろう.どこまで行ってもポイントに入らずに時間超過して座長のEOウィルソンから巻きをかけられる話もおかしいが,やはり傑作はマイクをスライドのポインターにして,スライドを指しているときの声が聞こえないようにするというウルトラテクニッ

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    pha
    pha 2015/05/22
  •  「人間進化の科学哲学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    人間進化の科学哲学―行動・心・文化― 作者: 中尾央出版社/メーカー: 名古屋大学出版会発売日: 2015/03/31メディア: 単行この商品を含むブログ (6件) を見る 書は若手科学哲学者中尾央によるヒトの行動や文化の進化研究にかかる科学哲学書である.内容的には,ヒトの行動進化にかかる研究プラグラムの評価,文化進化の研究プログラムの紹介と評価,罰の進化と教育の進化にかかる最新学説という3部構成になっている. 第1部 人間行動進化学の研究プログラム.ここでは進化心理学,人間行動生態学,遺伝子と文化の二重継承説の3つがそれぞれ検討される. 最初は進化心理学.ここはやや詳しくレビューしておこう. まず歴史的な経緯として学説史が扱われる.コスミデスとトゥービイ以外の初期の文献やカンファレンンスも紹介されていて詳しい.一般には更新世のEEA,領域特殊モジュール,ヒューマンユニバーサルがこの分

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    pha 2015/05/22
  •  「アリたちとの大冒険」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    アリたちとの大冒険: 愛しのスーパーアリを追い求めて 作者: マーク・W・モフェット,山岡亮平,秋野順治出版社/メーカー: 化学同人発売日: 2013/12/15メディア: 単行この商品を含むブログ (1件) を見る 書はE. O. ウィルソンの直弟子の一人マーク・モフェットによるアリのである.アリのといえばなんといってもそのウィルソンとヘルドブラーによるピューリッツァー賞受賞作品「The Ants」,そしてその一般向け啓蒙書としての「Journey to the Ants」(邦訳「蟻の自然史」)が有名だ.著者はアリのリサーチを行いながら世界中を旅し,そして書をこの「Journey to the Ants」の後継たらんと意図して書いているようだ.書では様々なアリの生態が縦軸,著者の探索紀行が横軸になって構成されている. なお書全体で著者はアリの個体がそれぞれ単純ルールに沿っ

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    pha 2014/07/26
  •  「Homo Mysterious」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    Homo Mysterious: Evolutionary Puzzles of Human Nature (English Edition) 作者:Barash, David P.発売日: 2012/06/01メディア: Kindle書は行動生態学者デイヴィッド・バラシュによるヒトにかかる進化生物学的な謎を解説したになる.扱われているのは前著の「女性の曲線美はなぜ生まれたか」のトピックでもあったヒトのセクシュアリティの諸問題に加えて,芸術,宗教,知性という問題だ.それぞれ「なぜこのような形質が進化したのか」「(淘汰形質だとすると)適応価はどこにあるのか」あたりがポイントになる.バラシュは,それぞれのトピックについてまずそれまでの様々な議論を整理して,その上で自説を付け加えたり,なお未解決だとして整理したりしており,いわば一般向けの総説論文のようなに仕上がっている. 冒頭で書執

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    pha
    pha 2014/04/01
  •  「神はなぜいるのか?」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    神はなぜいるのか? (叢書コムニス 6) 作者: パスカルボイヤー,Pascal Boyer,鈴木光太郎,中村潔出版社/メーカー: NTT出版発売日: 2008/03メディア: 単行購入: 4人 クリック: 185回この商品を含むブログ (17件) を見る 書は文化人類学者パスカル・ボイヤー*1によるもので,宗教の様々な活動を認知科学,進化心理学的に解説して見せたものである.原題は「Religion Explained」*2.「説明された宗教」ということで,書は邦題のように「神」が「存在する」理由を説明しているわけではない. 書の出版は2001年で,デネット,ドーキンスの一連の宗教に関する著書の先駆けとなっていて,これらのでも好意的に引用されている.私としても機会あれば読みたいと思っていたので訳出されて大変ありがたかった. さて,書の内容であるが,基の説明軸は,様々な宗教現象

     「神はなぜいるのか?」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
    pha
    pha 2012/08/28
  • 2008-09-01

    今年の日進化学会は東大の駒場キャンパスで開かれた.8月に開かれるこの学会は(どこで開かれても)いつも結構暑いのだが,今年は9月下旬並という涼しい気象条件で大変快適である.いつも通り発表者の敬称,及び共同研究者のお名前は原則的に略させていただくこととする. 大会初日 (8月22日 金) 9時ちょうどに駒場に到着,登録手続きを済ませて,早速最初のシンポジウムに参加する.「協力の進化」シンポジウムも面白そうであったが,「ヒトの生活史」の方に参加.オーガナイザーは颯田葉子. シンポジウム「ヒトの生活史」 最初の発表は長谷川眞理子の「ヒトの生活史とヒト固有の性質の進化」 これは大変興味深い内容だった.現在深く考えている仮説の筋道を説明してくれたもので,当然ながら裏付けデータをとるのはこれからだろうと思われるが,非常に面白かった. ヒトとチンパンジーのクリティカルな違いはいろいろあるが,ヒト固有のい

    2008-09-01
    pha
    pha 2012/02/29
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