妹尾氏 三つ巴* (藤原姓/卜部氏流?) *見聞諸家紋には妹尾氏の家紋 として「花輪違いに菊」が収 録されている。 妹尾氏の先祖は中臣鎌足と云われている。大化改新で功績のあった鎌足は、朝廷から藤原姓を賜った。鎌足の流れ以外は大中臣氏を名乗り、一族から卜部(うらべ)氏が分かれ、卜部氏は京都吉田神社の社務職に補せられた。『徒然草』を著した兼好法師も一族である。 ●妹尾氏、平家方として活躍 卜部氏六代目の康遠は備前・備中・備後の領主となり、備中瀬尾(せのお)城に拠り、地名に因んで瀬尾氏を名乗った。しかし、その子兼門は平治の乱に源義朝方となり、敗れて賊軍となってしまった。戦後、鳥羽上皇から発せられた院宣により、瀬尾姓は使用禁止となる。兼門の妹は白河天皇の寵愛を受けて、天皇の男子を生んだ。生まれた子は朝敵瀬尾氏の血を引くということで、平家の手で養育されることとなり、無事に成長、平家の有力武将の一人と