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映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』は10億人の人の歴史を踏みにじる英国で政治家チャーチルを描いた映画がヒットした。だが英国に植民地として支配された歴史を持つインドから見れば、チャーチルは何百万人ものインド人を餓死させた人種差別主義者とうつるのだ。 私の実家では、食べ物の好き嫌いを言ってはならない。「この食べ物をつくるために、誰かが時間と労力をかけているのよ」と母に昔から教えられてきた。 私たちの家では、食べ物を無駄にはできない。自分が食べるものに、他の誰かが費やしてくれた時間と労力をありがたく思うことは、誰もがすること、あるいはすべきことだろう。 しかし、私の家族がテーブルに乗っている食べ物に感謝する理由は、もっと深いところにある。私の両親は、インドとパキスタンの分割とそれに続く混乱と飢饉を経験し、そのトラウマを抱えながら生き抜いてきた。 彼らは、飢えた人々が虫け
フェイクニュース危機を予言した男、今度は「情報の終焉」を警告科学技術者のアビブ・オバディア氏は警告する。「実際に起きたかどうか関係なく、誰もが何らかの事態を事実であるかのように捏造できるようになれば、この世界は一体どうなるのだろうか」 アビブ・オバディア氏は2016年半ばに、インターネットで根本的に誤った事態が起きていると気付いた。あまりにも異様だと感じた同氏は、仕事を辞めて警鐘を鳴らすことにした。そして、2016年11月の米国大統領選挙を数週間後に控えたころ、サンフランシスコのベイエリアで活動する科学技術者たちの前で自分の懸念を表明し、差し迫っている偽情報による危機を「情報の終焉(Infocalypse)」と題したプレゼンテーションで警告した。ちなみに「Infocalypse」とは、「information(情報)」と「apocalypse(世界の終わり)」を組み合わせた造語である。 オ
オンライン決済サービス企業PayPalの創業者であり、現在はロケット打ち上げ会社SpaceXや電気自動車メーカーTeslaで最高経営責任者(CEO)を務めるイーロン・マスク氏は2017年夏、全米知事協会の会合で講演し、「人工知能(AI)が人類文明の存在を根本から脅かす」と語った。同様の警告は悲観論者もしばらく前から発していたが、マスク氏ほど鮮やかかつ具体的に問題を指摘した人は初めてである。マスク氏は、映画「ターミネーター」で描かれた、世界を支配するシステム「スカイネット」のような悪意を抱くコンピュータが出現する未来を、単純に心配しているわけでない。Vanity Fairの4月付け記事によると、マスク氏は“イチゴ摘みを任されたAI”という例で問題点を説明していた。イチゴ摘みAIなど無害に思えるが、自ら変化して効率向上を目指すAIの場合、収穫を最大化する最善策は文明を完全に破壊して地球全体をイ
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