ロシアのフリステンコ産業貿易相は9日、自動車産業保護のために今年1月12日から9カ月の時限措置として実施した新車と中古車に対する輸入関税引き上げについて、さらに9カ月間の延長を決定したと発表した。ロシア市場で人気の高い日本の中古車などの締め出しを継続する狙いとみられる。 日本からロシアへの自動車輸出は昨年1年間で約100万台で、対ロシア輸出総額の約76%を占めた。関税引き上げの影響を受けた今年1〜8月は昨年同期の約72万台から約7万台に激減した。 町を走る車の約9割を日本の中古車が占めるロシア極東地域では、関税引き上げで中古車価格が30〜60%程度上昇し、販売台数が減少。日本車の最大の輸入港であるウラジオストクで販売業者の失業が相次ぐなど両国の関係者は壊滅的な打撃を受けている。 ロシア政府は来年9月から輸入自動車に新たな技術規格を適用し、製造年などを示す17けたの英数字のVINコード(車両