党首会談に臨む立憲民主党の野田佳彦代表(右)と共産党の田村智子委員長ら=2024年10月3日午後0時58分、平田明浩撮影 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で大物政治家が相次いで非公認になり、15日公示の衆院選に向けて野党側は「裏金議員を一掃する」と気勢を上げる。だが、野党候補が乱立している選挙区が多く、共闘の話し合いは進まない。「せっかくのチャンスが……」。やきもきする野党陣営の事情を探った。 「肉薄できたのに」と過去形で話す野党 元文部科学相の下村博文氏(70)が9期連続当選し、強固な地盤を守る東京11区(板橋区の一部)。下村氏は裏金事件で党員資格停止1年の処分中で、今回は無所属での出馬だ。 下村氏の他に立憲民主党、日本維新の会、共産党の公認候補ら4人が出馬を予定している。野党候補が共通して訴えるのが「政治とカネ」だ。立憲元職の阿久津幸彦氏(68)は街頭で「悪質な裏金議員を退けたい