警視庁の機密文書とみられる資料がインターネット上に流出した事件。テロ対策や情報収集にあたる「警視庁外事3課」の機密情報が丸裸にされたことで、日本のイスラム社会に動揺が広がっている。文書に、テロ関係者や「協力者」などとして多くの外国人イスラム教徒の名前が挙がっているからだ。名指しされた外国人は「勝手にテロリストにされ、命の危険さえある」と怒りをあらわにしている。 「私はテロ組織とは何のつながりもない。でもこうなった以上、一生テロリストと誤解されて生きていかなければいけなくなってしまった」 都内に住む北アフリカ出身のイスラム教徒の30代男性はこう憤る。1997年に来日し、現在はレストランを経営。一般市民ながら、流出文書の中でテログループの「事件関係者」としてリストアップ。氏名や年齢、現在の居住地や携帯電話番号などの個人情報が詳述されたことから、ネット上で「テロリスト周辺者」との烙印が押され