1年ほど前に出会って一目惚れして以来、ずっと円筒分水のことが頭から離れませんでした(参考記事:「気になる堰、そして円筒分水へ」)。 調べてみると、円筒分水は全国に点在し、関東地方だけでもほかにいくつか存在するとのこと。 そう言われるとどうしても見てみたくなってしまうのが、ドボク好きの悲しい性。 手始めに、群馬県にある円筒分水を3基、まわってきました。 (萩原 雅紀) 円筒分水のおさらい 円筒分水とは水を公平に分配するための施設で、大正末期から昭和初期にかけて、日本で誕生しました。 1本の水路から単なる枝分かれで水を分配すると、流量の多いときと少ないときで分配する割合に差が出てしまいます。また、より上流で取水した方が多くの水を確保できるのは言うまでもないことで、そのため地域同士の激しい水争いが各地で起こりました。 そこで考案されたのが円筒分水。下から水を吹き上げる円形の池を造り、その外周へあ