2012年には「抗がん剤の毒性、拡大手術の危険性など、がん治療おける先駆的な意見を、一般人にもわかりやすく発表し、啓蒙けいもうを続けてきた功績」として菊池寛賞を受賞している。 とりわけ一部の患者や文化人からは熱狂的に支持され、東京大学元教授でフェミニストの上野千鶴子氏は、近藤医師死去の報を受け、「ガンになったら絶対にセカンドオピニオン外来に行こうと思っていたのに、行くところがなくなった」とTwitterで嘆いた。 一方、「がん放置療法」については、「適切な時期に治療を受ければ助かったはずの患者が命を失った」として数多くのがん専門医から非難されている。 エリートコースを歩んだ医師人生の前半 近藤医師を直接知る人々はみな口をそろえて「昔は優秀だった」と言う。慶應義塾中等部、慶應義塾高校、同大学医学部を経て最短コースで慶應病院放射線科に就職し、米国医師免許も取得している。米国留学を経て卒業後10