「とんでもなくハイクオリティー」 話題の画像AI「Novel AI」でひたすら二次元美少女と美少年を生成してみた(1/3 ページ) 10月3日にサービス提供が始まった画像生成AI「NovelAI Diffusion」が注目を集めている。有料会員しか利用できないにもかかわらず、Twitterではすでに「二次元美少女に強い」「とにかくハズレなくとんでもないハイクオリティーの画像がバンバン出てくる」などと話題に。午後5時時点で「Novel AI」が日本のトレンドに入っている。 記者も実際に加入して試してみたところ、少なくとも二次元の美少女・美少年を出力する場合は、自分が体験したどの先発の画像生成AIより手軽でハイクオリティーなイラストを手に入れられると感じた。この記事では、記者が出力した画像を紹介。このサービスが描けるイラストのクオリティーや得意苦手を検証してみる。 ただし後述するように、このA
絵文字構文 基礎構文 Ctrl+Cでコピーできます。 プロンプト ((ultra-detailed)),masterpiece,best quality,(1 girl),(illustration),((((full-length figure)))), paint right up to the tip of the head,((transparent background)),(solo),standing,(wearing shoes on feet), ((is wearing ●●●)),good girl, beautiful detailed eyes,good looking,((an extremely delicate and beautiful)),make the eyes the same shape and color on both sides, ネガティ
The random notes of Jun Sato in English/Japanese. I am a middle-aged Japanese male, brought up in Tokyo and moved to Brisbane at the end of 2017. I started my career at the Tokyo office of a global management consulting firm and dived into a bank turnaround and launching its internet channel. I've started my own business and consulting in 2006 and have grown it to around $10M revenue. I'm very ope
3,000万円の調達資金が尽きて会社解散。チャット小説アプリ「CHAT NOVEL」の社長に聞く、YouTubeで伸びた「ホラー広告」と、順調だから陥った「ジャンル天井のワナ」 チャット小説アプリの「CHAT NOVEL」さんにお話を伺いました。 ※ 株式会社CHAT NOVEL 代表取締役 舘俊男さん「CHAT NOVEL」の運営までの経緯を教えてください。 もともと、大学生のときに起業して、僕とCTOとインターンの2〜3名で、Q&Aアプリなどをつくったものの、サービスは不発に終わりました。 そこからnewn(stand.fmを運営していた会社)という会社から「CHAT NOVEL」を譲渡いただいて、運営することになります。 (初期の数値は良かったが、放置状態になってたため、譲渡してもらった) そこから、2019年12月に3,000万円ほど資金調達をして、編集者を2人採用して5人で「CH
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はまけん。 @twdshamano ※PIXIVに絵をアップする際は『他のユーザーによるタグ編集を受け付けない』にチェックを入れたほうがいいです。 ➡入れないと「Novel AI」ってタグを勝手に付けられて「AIで描いたんですか!?」っていうコメントがきまくり地獄と化します。 タグ消してもNovel AIで文字検索したら表示は残るようです 2022-10-18 19:07:48 はまけん。 @twdshamano すいません💦 検索にはタイムラグがあるようで、タグを消してしばらくしたら表示からはちゃんと消えるようです。 いいねが伸びてきたので、訂正させてください。 2022-10-19 11:27:23
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Developing a novel writing extension for Visual Studio Code. Previewing vertical text flow, highlighting dialogue. VS Code would be a best partner for writing fiction. https://t.co/sxvMdV8ZGa pic.twitter.com/5uD3qhmQdb — 藤井 太洋, Taiyo Fujii (@t_trace) April 28, 2021 こちらでまとめてみていたりしています。(この中でもRe:Viewを使った縦書きプレビューとかやってます☆ VSCode自体のインストールや設定はこの本に詳しくかいてありますし、Kindle Unlimited対応なのでできれば読んでね☆(宣伝w)) ですが、自動校正だ
かつて本当に竜が住んでいた湖 徹はあまり髭ずらの男とは深い話はしない方がいいと直感し、適当に挨拶した後でお湯から上がった。朝に温泉に浸かることなどないから、少し頭がクラクラした。 近くの洗い場の椅子に座り、前のシャワーを出す。一瞬、冷たい冷気が身体を包んだ。すぐにお湯が出てきた。そのままお湯加減を調整しながら身体を洗い、お湯をかける。もう一度、お湯に浸かろうか考えた温泉の手前には、ちょうど、あの男が身体を洗い終えお湯に浸かろうとしている。 徹は見て見ぬふりをして、そのまま温泉から出た。自分の洋服を置いたロッカーを鍵で開け、バスタオルで身体を拭く。ふと、ポスターに目がいった。 「かつて竜が住んでいた 竜乃湖」と大きく書かれた湖の写真のポスターが壁に貼ってある。 「竜乃湖・・・・・かつて竜が住んでいた・・・・・」 徹はポスターに書いてあるコピーに目を通した。嘘じゃなかったのか・・・・少し悪いこ
新年あけましておめでとうございます。 本年もよろしくお願い申し上げます。 令和2年 元旦 天野響一 五十六は一体、何者なんだ 徹は目の前で何が起こったのか分からなかった。一瞬、自分はかまいたちに切られたのではないか、顔面の左ほおに強烈な痛みを感じたのだ。あと、ほんの数ミリの差だった。何とか徹の顔は無傷のままだった。 徹は五十六の背中を見ながら、ただ立ちすくむだけだった。 「・・・・・・・な、なんだ一体」 徹はゆっくりと五十六とは逆の方向に歩き始めた。 「キタキツネビル」で働く高戸七八の兄となれば70歳近い年齢の筈だ。しかし、五十六の顔を見ても到底70歳には見えない。もちろん、ついさっき、自分の目の前をぶっ飛びすぎた足蹴りの伸びも、老人といわれる領域の人間の技には見えない。真昼からビールを何杯も飲む五十六は何をやっている人間なのか・・・・・。 徹は信号を渡ると左に進み「ラッキー園」の門を過ぎ
Launch VS Code Quick Open (Ctrl+P), paste the following command, and press enter. Visual Studio小説モード Visual Studio Codeで小説を執筆するための機能拡張です。 リアルタイム更新する原稿用紙プレビューで印刷時の組版に近い読み方を確かめつつ、会話と地の文、名詞や動詞、助詞などの品詞ハイライトを備えたエディターで執筆を行うことが可能です。句読点のぶら下げも行う原稿用紙プレビューは1行当たりの文字数を指定できますので、新聞原稿のように13文字や15文字といった短い行の文字送りを確かめながら執筆できます。 CSS組版システムVivliostyleを用いることで、原稿用紙プレビューと同じ字数行数で組版されたPDFも出力できます。 novel-writerは.txt、.mdなどのテキストフ
やっぱ、人の命を奪う自然は恐い キーンと冷気が張る静かな金曜の午前9時過ぎ、ピピピッ、ピピピッ、ピピピ・・・銀杏の木々が青空にそびえ立つ園内に、ツグミのさえずりだけが森木徹の耳に響く。徹の3メートル程先に立つ柿の枝々で2羽のツグミが行き交う。園内にはもっと来ている筈だ。徹はあたりを見渡すが、今は2羽しか見当たらない。あの多くの命を奪った台風が嘘のように晴天の空がまぶしい。 自然というのは怖いものだ。人の命を平気で奪っていく。 今後、どんなに人間が素晴らしい物を開発し続けても、宇宙に誰もが行ける時代が来ても、一方では環境を破壊し続けるという行為をやめることはできない。生き残るためだ。こんなに食料が豊富で大量の廃棄物が出る国でも、ぼおおっとしていると、他国から侵入され、他の仕事や人間から追い出され、いつの間にか隅においやられる。 生き残るためだ。 地震、台風、火災、温暖化による災害の巨大化・・
もとずろう温泉に到着 徹たちはタクシーを降りると、どこからか川のせせらぎが聞こえてきた。新鮮な空気に凛と身体が包まれた。はなえが気持ちよさそうに深呼吸した。 目の前に小さな温泉宿が建っている。古びた木造りの看板に「もとずろう温泉旅館」と大きく書かれていた。 「さあ、着いたよ」 徹がはなえの顔を見た。 「寒いけどいい所だねえ」 はなえが温泉の前を流れる川をのぞきこむように言った。徹の腕時計は10時を少し過ぎたばかりだ。 「一番客かもね・・・」 そう言いながら玄関を開けた。 「こんちわー」 まだ、開いたばかりからか中から反応はない。 「こんちわー、森木です」 徹が声を大きくした。しばらくして奥から人の足音が聞こえてきた。 「はあい。いらしゃいませ。女将のいちこです」 歯切れのよい声で返事をしながら中年の女性が玄関まで出てきた。 面長のずんいちろ社長 「この前、予約した森木です」 「はいはい、森
夕方のスーパーで発見 徹の妻・多恵子が働くスーパー「モリダクサン」は1階が食品売り場で2階には衣類や日用雑貨を中心に販売している。店舗によって面積や形態も違うスーパーだが、「モリダクサン」は大型の物とは違い食品に特化した店舗だ。 だから平日とはいえ、もちろん夕方は夕飯用の買い物をする主婦たちで混んでいる。 店内には魚類を販売する店員の大きな声が響いている。 「さああ、らっしゃい、らっしゃい」という、男の喉の奥から出る、あのだみ声のような大きな声だ。この声は、どんなに時代が変わっても、スーパーではずっとなくなったことがないんだろうと徹は思う。そう、いつの時代もずっとなくならないものはあるんだよ。 徹はコンビニエンスストアには、今も昼食を買いによく行く方だが、スーパーはあまり行ったことがなかった。食事は多恵子が作るから、買い物も多恵子が一人で行くことがほとんどだった。 店内で偶然に会った人に驚
すれ違いの増えた家族 徹が図書館を出る頃には午後4時を過ぎていた。そのまま、「ラッキー園」に戻り駐輪場のバイク置き場にいく。徹はいつも「ラッキー園」まで50㏄のバイクで通っているのだ。 ヘルメットをかぶりながら、徹はついさっきに会った春香さんといい、「中華屋・ぶんぺい」で昼間からビールを飲んでいた五十六といい、清掃の仕事をし始めてから、自分は妙というか何か変な、今までに会ったことない人物に会うようになったことに気づいていた。 「無我・・・・か。んなこといってもなあ。自分は自分だし現実は現実だし」 春香さんの言ったこといが、もう一歩、理解できないまま、徹はバイクのアクセルを踏んだ。ここから15分も行けば自分の住む住宅に着く。自宅に戻ってもまだ妻の多恵子も帰宅していない。 そういえば、近くのアパートに住む和樹とは最近は会うこともほとんどなくなった。1週間に1度は実家に帰宅しているらしいが、多恵
のばまん @nobamangames 弱小だけどUUUM専属ユーチューバー、のばまんゲームスののばまんです。 ぽみそしるにも入っててえぺまつり優勝 🍀 Twitch:twitch.tv/nobaman/ 🍀 インスタ:instagram.com/nobamangames/ 🍀 絵は #のば描き youtube.com/channel/UCTW2t… のばまん @nobamangames Novel AIで質の高い絵を出力するには 1.出したい絵の特徴(青い目・描きこまれた目など) 2.出したくない特徴(変な形・多すぎる指など) の両方を細かく指定する必要があるんですけど、元素法典に載ってる特上呪文を1と2逆にして出力したらバケモン生まれた pic.twitter.com/0O9FOdMXMW 2022-10-19 14:16:16
小説を書いてみた後の推敲(すいこう)では、誤字脱字などの間違いを見つけることができても、読みやすさや文章のクセといった感覚的なことは直すのが難しくなりがち。そのような実は気になる文章の傾向などを総ざらいしてくれる無料ソフト「Novel Supporter」の最新版1.7.0が2021年10月に公開されたので、新しく追加された機能を試してみました。 小説推敲補助ソフト「Novel Supporter」 - クロノス・クラウン - https://crocro.com/pc/soft/novel_supporter/ 「Novel Supporter」は制作者のホームページから無料でダウンロードできます。サイトにアクセスし、「ダウンロード novel_supporter_1.7.0.7z」をクリック。 「ファイルを保存する」を選んで「OK」 ダウンロードが終わったらファイルを解凍し、「Nove
さあ着いたよ。尾花だよ コーヒーを飲み終わった後で徹とはなえはトイレに寄り、駅のホームで電車を待った。 やがて「もとずろう温泉」のある尾花駅行きの電車が予定通りに来た。 二人は電車に乗ると座席に座り目を閉じた。話していると冗談を言うはなえだが、さすがに70代後半となると、近場のプチ温泉旅行とはいえ慣れない早朝の行動は楽ではない。電車は居眠りする二人を起こさない安定した速度で走りながら尾花駅に着いた。 「着いたよ。尾花だよ」 徹は隣で居眠りするはなえに声をかけた。少し驚いた様子ではなえが目を覚ました。 「早いねえ。もう着いたかい?」 リーン、やがて出発の高い音が駅構内に響く。 「さ、行くよ」 徹ははなえの右手を握った。 「よいしょ。もう着いたの。寝てたよ」 はなえは少し寝ぼけたような口調になった。 土曜日の午前9時過ぎ、既に尾花駅構内は登山客で賑わっている。徹はまだ、会社に正社員として勤務し
ジョイというハスキー犬 ヒゲさんは自宅に着くと徹をはなえを先に降りるようにうながし、車を車庫に入れた。 玄関の横には縦横2メートル程の柵が作られ、中には大型犬が寝そべっている。 「ジョイ」とヒゲさんが呼ぶと、尻尾を振りながら犬が柵ごしに駆け上がってこようとした。ヒゲさんは「よしよし」と柵の隙間から犬の頭をなでた。 「ずいぶんと、大きな犬ねえ」 はなえが少し怖そうに言う。 「はい。ジョイです。ハスキー犬ですけ。大丈夫ですよ」 ヒゲさんはうれしそうにジョイの首のあたりをなでながら答えた。 「また、あとでな」 ヒゲさんは言いながら自宅の玄関の方に歩くと戸を開けた。 「帰ったよお」大きな声で言いながら、「さ、どうぞどうぞ」と徹とはなえに家に入るよう勧めた。 「いらっしゃい。こんにちは」 家の中から一人の女性が出てきた。 「今日、『もとずろう温泉』に泊まるお客さんだ。さっき『竜乃湖』に連れてったさ。
Hear monthly from our Cloud CISO in your inboxGet the latest on security from Cloud CISO Phil Venables. Subscribe A number of Google services and Cloud customers have been targeted with a novel HTTP/2-based DDoS attack which peaked in August. These attacks were significantly larger than any previously-reported Layer 7 attacks, with the largest attack surpassing 398 million requests per second. The
身体が動かないと苦痛になる仕事 徹は目を覚ますと、ずずっと椅子からずれ落ちそうになった。な、なんだ、今の夢は・・・。そのまま椅子に座ったままで、ぼおおっとしていた。いつもゴミの回収をし終わるのが午後2時過ぎだから、終業時間の午後3時までは1時間ほどの余裕ができるようになっていた。 本来なら、施設内を見回って汚れているところがないか確認すべきなのだが、そこまで徹は仕事熱心ではない。一般的には1時間も余裕のある現場などないに等しい。しかし、ここはなぜか時間的に余裕があった。ま、それは徹の仕事の様子を見なければ、どんな感じか分からないという会社側の思惑でもあった。ま、信じられていないのよ。 他の女性二人はしっかりと業務をこなす方だ。が、実は男性でしかも、それなりの大学を出て、徹のような正業に就いきていてある程度の年齢に達している者には、身体が動ない人間が多い。 まだ年齢的に若かったり、継続して何
かつてプロレスラーだった男 徹の目の前には1枚の写真が飾られている。それはリング上に立つ2人のレスラーの姿だった。1人は天源一郎、そして、もう1人はヒゲさんだ。今の風貌とは若いが確かにヒゲさんだと分かる。 「ヒゲさん・・・・レスラーだったのか」 徹はソファーのテーブルの方に降り返った。 「そうなの・・・そういわれてみれば、何となく分かるわ」 はなえがトロフィーが並べてある応接間の周りを何となく見渡した。 「こんなに沢山のトロフィー・・・・凄いわね。ヒゲさん」 はなえが納得するように首を縦に振った。 「おまたせしました」 ヒゲさんの奥さんがコーヒーを運んできた。 「奥さん、お気を遣わずに。お名前は・・・」 はなえが聞いた。 「あら、ごめんなさい。申し遅れました。京子です」 京子がはなえと徹の前に丁寧にコーヒーをゆっくりとテーブルの上に置いた。 学生時代はレスリング部に 「すみません、今日は夜
図書館であの人に再会 「初心・・・・大事だよなあ、やっぱ」 徹は控室の壁に貼ってある「初心忘るべからず」の言葉を頭の中で反芻しながら「ラッキー園」の外に出た。 午後3時過ぎ、冬の空は晴れているとはいえ、どこかグレーの色合いを漂わせつつあった。この時間帯は「中華・ぶんぺい」には暖簾は掲げられていない。午後5時までは休息時間なのだ。 徹は向かい側の道路に「中華・ぶんぺい」の店舗を見ながら、そのまま真っすぐに●●駅へと向かった。10分も歩けば駅に到着するが、「ラッキー園」で仕事を始めてから、徹は駅近くの図書館に寄ることが増えていた。新聞を読めるからだ。 図書館はまだ建築されてそれほど時間が経過していないのか、新築の匂いがする。館内には学生や主婦や子供、そしてなぜかおじさんたちが多い。おじさんたちには定年した人や失業中の人が混じっているだろうなと徹は思う。 徹はいつものように新聞がストックしてある
昼飯は中華屋のぶんぺい しばらくして伸江に続き明子も控室も出た。高齢者施設「ラッキー園」の午前中の清掃の仕事はこれで一段落する。午前11時40分過ぎ、徹はクリーンモリカミのスタッフが常駐する控室を出ると、そのまま施設のエントランスへと向かった。 午後からは徹がゴミの回収をする。回収を終えるとこれといった業務は終了する。大型のポリシャーがけやワックス業務などの定期清掃は数か月に数回、土日を使って専門のスタッフが行う。この日、徹は実務は行わないが手伝いをする。つまり、現在の徹の業務は清掃の中では初歩的なものになる。だから、ベテランの明子のチェックが入るのだ。仕事を始めて3か月程度だから仕方ない。 徹は「ラッキー園」のエントランスを出ると歩いて5分ほど先の「中華・ぶんぺい」に向かった。昼食はここで中華か、コンビニで弁当を買って食べる。中華店のメニューはまあまあ、うまいといったところだが、何より店
カーテンを開けると木々一色だった 「温泉に入りたかったら入ってもいいけど、どうする?しばらく休む?」 徹は、「もとずろう温泉」の女将・いちこと社長のずんいちろに挨拶した後で、はなえに聞いた。 「そうだね。午前中はね」 はなえはゆっくりと返事した。 「しかし、旅館名がもとずろうで、社長がずんいちろさんってなんか面白いねえ」 はなえがクスクス笑う。 「なんかホームページに出てたけど。もとずろうさんのお父さんが、ここの温泉を掘り当てたらしいよ。で、今のずんいちろさんは3代目になるらしいね」 「へえーそうなんだ」 はなえが真顔になった。 「じゃあ、俺は軽く温泉にでも入るとすっか」 「そうかい」 「夜はここで食べるけど。昼は外食になるから。すぐそこにうどん屋があるからそこでいいと思う」 「じゃあ、しばらく休んで。昼前にでも呼びにいくから」 徹ははなえに言うと自分の部屋に入った。部屋は四畳半で窓の方が
中華屋の客はほとんどが建設作業員 「中華屋・ぶんぺい」はいつの間にか満席になった。客のほとんどが建設作業員だ。 騒がしい中で徹は「ちゃんぽん麺」をすすりながら目を閉じた。熱いのだ。 「弟さん、クリーンモリカミで働いてどれくらいになるんですか」 徹は五十六の顔を見た。 「七八か、さあ、どれくらいかなあ。結構、長いんじゃねえの。『キタキツネビル』で働いているよ」 五十六がぐびっとビールを飲む。 「『キタキツネビル』には面接にいきました」 徹が水を飲む。 「そうか。でかいビルだよな。そこでは仕事してないのか」 五十六がくみ子に手招きすると空のビールグラスを渡した。 「ええ、面接で『ラッキー園』に行くように言われました」 徹が蓮華でスープを飲む。 「そこの高齢者施設だろ」 五十六が徹を刺すような目つきで眺める。 「ええ・・・・」 徹は目をそらすようにラーメン鉢の麺をすすった。 おもしろいか、仕事
1 勇者ヒンメルの死から5年後。 中央諸国カペッレ地方。俗に音楽都市と称される小都市は、王都から西に向かって程近くに位置する。 宮廷音楽の礎を築いた高名な音楽家の多くはその土地で学び、それぞれが今に続く楽団を作った。日夜、オーケストラやオペラ公演によって劇場は賑わい続けていて、その興行はいまや中央諸国でも馴染み深いものとなっている。 教会から漏れ聞こえる賛美歌からも文化と宗教の友好的な結びつきを感じさせた。静謐さと力強さを併せ持つ歌声と演奏が耳に心地よい。 こういうところには思いもよらない魔法があるんだ、とフリーレンは軽やかな足取りで街を歩いていた。 魔王討伐の旅では訪れなかった場所だったが、せっかくなら最初のうちに寄り道しておけばよかったと思う。王都から東へ向かった旅路の始まりを、少し残念に思い返したりする。 それほどまでに、この街は美しく隔絶された場所だった。 石畳は流麗な楽譜を、放射
龍神様はありがたいから 「竜乃湖」でしばらく立ち話をしながら3人は車に戻った。 ヒゲさんはバックミラーを見ながら、ゆっくりと車をバックしユーターンさせた。 「どうだ、いいとこだっけ」 ヒゲさんが隣に座る徹に聞く。 「ええ。静かでいい所ですね」 「ヒゲさんはここで竜を見たことがあるの?」 後方座席に座るはなえが聞いた。 「うん?・・・・まあ、どうかねえ」 ヒゲさんは言葉を濁すとエンジンをかけた。 ランドクルーザーが重厚感のある音を出しながらゆっくりと動き出した。 「龍神様はありがたいから・・・・龍神様を祀った神社や温泉も日本各地にあるしね。私も家族の健康と安全を拝んできたよ。今日はコロナウイルスを退治してくれるようにね。我々が悪いんだけどさ」 「へええ。はなえさん、詳しいね」 徹が感心したように言う。 のど自慢大会に出っか 「どうする?このまま『もとずろう温泉』に戻っか?それともウチでお茶で
ひたすら身体を動かし続ける仕事 徹は「ラッキー園」の総務の部屋を過ぎ、奥の小さな清掃員用の休憩所に入った。午前11時、そろそろ明子も伸江も休憩にはいる時間帯だ。 徹の仕事は午前6時から午後3時までと契約されているが、実際には午前中は11時半ごろまでに終わることが多い。そして午後1時から3時まで。この間に、施設の掃除機がけ、ゴミの回収、トイレ清掃、そして庭掃除などをこなす。 清掃の仕事は契約時間の3時間から4時間は、業務を急いでこなしていかなければいけない所が多い。多くが3時間のパートタイム契約だから、これが普通なのだ。身体を使う、いわゆる頭脳労働ではないパートの仕事はとにかく、いそがしいことが多い。 現代の日本社会には正規雇用で働ける人は減る一方で、契約かアルバイトが多くなっているが、頭脳労働でない限り、この人たちは、ひたすら肉体を酷使し仕事を継続しなければいけないのだ。 徹の働く「ラッキ
仕事も早いが話しぶりも早い人 「とにかく、明日、チェックするから、綺麗に磨くのよ」 明子は話を戻すとお茶を飲んだ。 シングルマザーの飯山伸江も戻ってきた。 「お疲れさまです」 伸江はいつもの早口で言うと控え室奥の自分のロッカーの方に向かう。 「おつかれ」 明子が湯飲み茶わんを両手で支えながら伸江のいるロッカーの方を見た。 「お茶、飲むかい」 カーテンで遮断されたロッカールームで着替え始めた伸江に聞いた。 「あ、今日は大丈夫です。すみません」 「今日はテニスの練習か」 「ええ、すみません」 ロッカーの方から伸江が返事した。 「ノブちゃんも何かと忙しいね。お茶くらい飲んでいけばいいのに」 「また、今度、いただきます」 伸江が奥から出てきた。 「シングルだし、もてるだろうね」 明子が冷やかす。 「いえ、いえ、もう年ですから」 とはいえ、伸江はテニスをやっているせいか実際の年齢よりは若く見える。清
中華屋で会った顔が大きい男 徹は「ラッキー園」を出ると道の向かい側の「中華屋・ぶんぺい」の暖簾が出ているのを確認した。信号が青に変わったのを確認すると、急ぎ足で歩道を渡る。 「こんちわ」 「中華屋・ぶんぺい」の戸を開ける。ガラガラと音を立てて開いた。まだ中には客は1人しかいない。午前11時40分過ぎ、これがあと数十分もすればいつの間にか満員になる。ほんの20分の差で待たなければいけないか待たなくてすむか。 「どうも、いらっしゃい」 いつもの文平の声が店の奥から聞こえた。昼間は厨房の中に2人、客対応に1人の3人で対応する。厨房の中では文平の妻・ゆう子、接客はアルバイトの井戸くみ子が手伝っている。くみ子はまだ30歳になったばかりで、店の近くのマンションに住む主婦だ。 もちろん、昼は「中華屋・ぶんぺい」にとって忙しい時間帯だから、いつもこの時間帯はほとんど徹が文平と話すことはない。徹も店に置いて
一寸先は闇でも、俺は生きている 俺はまだ、こうして生きている。 バイクを降りヘルメットを前の籠に入れながら森木徹は、ぽつりと言う。 9月から10月にかけて日本列島をモンスター台風が襲った。 かつて日本人が経験したことのない巨大な台風は、ここ数か月、ふさぎ込みがちな徹に追い打ちをかけるように、ビビりさせた。 車がほんの数分たらずで雨水にほとんど沈むなんて考えたことがあったろうか。 家の一階が瞬く間に川の濁流に埋もる・・・。やっと二階に逃げて、ベランダから洪水におびえ、家が濁流に押し流される恐怖を必死でこらえながらSOSのタオルを振る。 人生の黄昏をやっと自宅で過ごせると安堵していたのに、突風に屋根が飛んだ。もう生きていく力さえ萎えて、残っていないと、その人は言った。 たまたま徹の住むマンションの近くには氾濫する川がなかったが、偶然に被害を免れたに過ぎない。 一寸先は闇なのだ。今も徹の脳裏には
早一番のお客さんですけ? 徹は「もとずろう温泉旅館」のお湯に浸かりながら、大きく深呼吸した。どこからか静かにお湯が流れる音が聞こえてくる。 「朝早一番のお客さんですけ」 後方から野太い声が聞こえてくる。 「お客さんけ?」 徹は二度目の問いかけに後方を振り向いた。髭ずらの禿げた男がにこにこ笑っている。 「え、ええ、そうなるんですかね」 徹は少し戸惑いながら答えた。 「俺はずんいちろとは長いから」 最初は何を言っているのか分からなかったが、付き合いが長い仲のことを言っているのだと理解した。 「だから、ほぼ毎日。日課みてえなもんだかっさ」 「毎日、ですか。いいですね」 「近くだから・・・。山仕事終わったらね、こうして」 禿げた髭ずらの男はにたあと笑った。その笑みに一瞬、徹は何か怪しい雰囲気を感じた。あまり話をしない方がいいかも知れない。そんなことを考えたのだ。 竜が住んでいた湖・・・・・ 「この
秘めた二人の逃避行? 「この前に外出したのはいつだったかねえ。夏ごろだったかなあ」 はなえがタクシーの窓の外を眺める。 「8月頃・・・・?」 「そうだね。確か・・・・」 タクシーが信号待ちで停車した。 「確か息子夫婦と食事したんだね・・・・」 再び、タクシーが動き出す。 「息子さんたち、たまに来るの?」 徹が聞いた。 「そう。たまにね・・・・」 やがてタクシーが「キツネ駅」近くの繁華街に入った。繁華街の街燈で一瞬、車内が明るくなった。 「その辺で止めてください」 「キツネ駅」に通じるエスカレーターの前でタクシーが止まった。徹が料金を確認すると運転手に千円札を渡した。 「はい、710円ですね」 運転手は言いながら財布の中から小銭を集めておつりを返した。 「慌てなくていいから」 徹はタクシーを降りるはなえに声をかけた。 「よっこらしょ」 「忘れ物はないかい」 徹が再度、タクシーの後部座席を確認
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