最もシンプルで完成度が高いエレキ・ギター、テレキャスター。それゆえに、カスタマイズが施されると、そこにプレイヤーの個性が浮かび上がってくる。そんな“改造テレ”を紹介する本特集は、まず誰もが脳裏に浮かんだであろう、ジェフ・ベックの“テレギブ(Tele-Gib)”からスタートしよう。 文=細川真平 Photo by Michael Putland/Getty Images 若きセイモア・ダンカンが“テレギブ”を作るまで 世界で最も有名な改造テレキャスターと言っても過言ではないだろう、ジェフ・ベックの“テレギブ”。稀代の名盤『BLOW BY BLOW』に収録された彼の代表曲の1つ、「Cause We’ve Ended as Lovers(哀しみの恋人達)」で使用されている。 1974年、ジェフはロンドンのCBSスタジオで、幻に終わったベック・ボガート&アピスの2ndアルバムの録音をしていた(ジェ