関東を代表する行楽地、箱根は温泉や美術館といった観光スポットだけでなく、乗り物の宝の山でもある。新宿から小田急ロマンスカーで箱根湯本駅に到着した後、登山電車、ケーブルカー、ロープウェー、芦ノ湖の観光船をぐるっと乗り継ぎ、バスで下山する「箱根ゴールデンコース」が定番のルートとなっている。 箱根登山電車は、スイッチバックで方向を変えながら、急曲線と急勾配をこなして渓谷を渡り、強羅駅まで四季折々の景色を楽しませている。一方、ロープウェーは早雲山駅と芦ノ湖畔の桃源台駅までを結び、眼下に広がる大涌谷の360度の大パノラマが観光客に人気だ。 開業100周年を迎えたケーブルカー 登山電車とロープウェーの駅をつなぐのが「箱根登山ケーブルカー」。ほかの乗り物ほどビューポイントに恵まれたわけではなく、強羅駅から早雲山駅までの山の斜面1.2kmをほぼ真っすぐ、地道に上り下りしている。変化があるとすれば、途中の4