船橋労働基準監督署が東海大学付属浦安高等学校・中等部(以下「東海大浦安」とする)で発生していた賃金不払いについて、是正勧告(行政指導)を出したと先日、共同通信が報じた。是正勧告が出たのは2022年1月6日付けということであった。 参考:「非正規教員に賃金未払い 東海大浦安高に労基署勧告」(2022年3月22日) 今回の勧告は、私立学校教員が組織する労働組合・私学教員ユニオンの非常勤講師による労働基準監督署への通報がきっかけで出されたもので、授業時間以外の授業準備等の「付随業務」に十分な賃金が支払われない「コマ給」が是正の対象とされた。 一般的にはあまり知られていないが、私立高校では近年、非正規教員が増加し続け、4割に及んでおり、私立高校の2人に1人が非正規教員といっても過言ではない状態にまで至っている。 今回の是正勧告は、非正規雇用教員に依存し、コスト優先の教育に傾注している私学業界全体に