名古屋出入国在留管理局(名古屋市港区)に収容中の30代のスリランカ人女性が死亡した問題で、女性が一時的に収容を解く「仮放免」を2月下旬に申請した際、体調悪化が進んでいることを訴え、「外で検査を受け安心して生活したい」と求めていたことが明らかになった。この問題では上川陽子法相が調査を指示しており、入管側は19日、野党議員らに都内で現状を説明したが「調査中」や「プライバシー」を理由に具体的回答をせず、議員側からは「不透明な対応だ」と厳しい批判が続出した。【和田浩明】 死亡女性「15キロ以上痩せてしまった」 この女性が亡くなる3日前の3月3日に面会した支援団体START(外国人労働者・難民と共に歩む会)顧問の松井保憲さん(66)は、体調の悪化ぶりに「このままでは死んでしまう」と考え、名古屋入管に入院などの措置を取るよう申し入れている。入管側は「2月と3月に外部の病院で診察を受けた」と説明している