リオデジャネイロにあるフェルナンデス・フィゲイラ病院で、寄付された母乳を与えられる未熟児。(PHOTOGRAPH BY PILAR OLIVARES, REUTERS/REDUX) ブラジル、リオデジャネイロの病院で女の子を出産したタリタ・アウベス・アラウジョ・ロウレンソさん(20歳)は、その5日後、看護師の手を借りて母乳を搾乳していた。アラウジョさんの母乳の出は良く、自分の子に与えても余りあるほどだった。そこで、胸の張りを和らげ、余った母乳を寄付できるように、搾乳して胸を空にした。 「私の母乳で助かる人がいるのであれば、喜んで協力したいです」と、アラウジョさんは話す。 米国では、2022年2月から粉ミルク不足が続き、余った母乳を集めて病院へ寄付する「母乳バンク」の活動に関心が集まっている。 ブラジルは、世界に先駆けて母乳バンクを発展させた国として広く知られる。そのプログラムは1980年代