最近読んだ中で、もっとも「共感できた」「経済書」。 「強い者は生き残れない」とあわせて是非。 本書「共感の時代へ – 動物行動学が教えてくれること」は、経済人および経済学者たちの「ご都合主義」あるいは「片手落ち」を、生物学者の立場から諌めた一冊。 目次 はじめに 1.右も左も生物学 強欲を正当化する「進化」/直感的な道徳判断/親抜き「ベビー・ファーム」/人類の自然な状態/「社会契約」の神話/攻撃性と戦争 2.もう一つのダーウィン主義 自然主義的誤謬/喧嘩を仲裁するチンパンジー/エンロンと「利己的な遺伝子」/ブタの子を育てるベンガルトラ 3.体に語る体 あくびの伝染/対応問題/サル真似の技術/身体化した認知/共感する脳/痛みに同情するマウス/人間を看取る猫のオスカー/ミラーニューロンの発見 4.他者の身になる 同情と共感の違い/慰めの抱擁/「推測する者」対「知る者」 /動物たちの利他行動/赤