■火焔型土器の誕生 國學院大学博物館 縄文時代は約15,000年前にはじまる草創期、早期から前期を経て中期、そして後期から晩期に至る6期に区分される。火焔型土器は、約5,000年前、縄文時代中期中葉、中部地方の日本海側に発達した縄文土器様式である。存続した期間は実年代で300年ほどと思われる。一世代を30年程度と見積もると、10世代に相当する。 火焔型土器は、新潟県を貫流する信濃川流域を中心に、北は山形県境、西は富山県境、そして東から両方面は山並みに妨げられながら群馬県、福島県、長野県に囲まれている範囲に及ぶ。 火焔型土器は、少なくとも新旧三段階の変遷をたどる。火焔型土器は、周辺の縄文土器の影響を受けて誕生した。火焔型土器の誕生期にあたる第1段階では、器体や口緑部の突起が小さいことが特徴である。 火焔土器(上図・「火焔土器(馬高A式1号深鉢土器)」クリックすると3D画像操作できます)は、近