蓄電池技術を鉄道システムに応用しようという動きには、そもそも鉄道システムがエコシステム、省エネルギーという観点で注目を浴びているという背景がある。 まず、鉄道システムの基本的な仕組みの話になるが、鉄道システムには電化方式と非電化方式の2つがある。日本では電化方式が60%で、40%くらいが非電化方式だという。 電化方式の場合、発電所から変電所を介して車両に電力が供給される。電力は架線を流れており、電車は車両上部のパンタグラフで架線と接しており、架線から電気を給電し走ることができる。 エネルギーフローの観点で見たとき、重要なポイントとなるのは、電車は架線から電力を給電するということだ。架線には自車両の他にも、数多くの車両がつながっている。電車がブレーキをかけると、モーターから発電された電力がパンタグラフを通り架線に戻る。このとき、電車からブレーキ時に発電されたエネルギーは近くにいる電車が使うと