2024年4月から6月にかけて放送されたTVアニメ『ガールズバンドクライ』。東映アニメーションのオリジナル作品として誕生した本作は、学校を中退し、単身東京で大学を目指すことになった主人公・井芹仁菜を中心に、5人の少女がロックバンド「トゲナシトゲアリ」を結成。世の中の不条理に立ち向かいながら、自分たちの居場所を探す物語が描かれた。 東映アニメーションとガールズバンドという珍しい組み合わせや、ほぼ全編が3DCGで制作されたインパクト、もちろんストーリーや楽曲のクオリティもあって、強い存在感を放つ作品となった。 そんな本作でシリーズディレクターを務めたのは、これまでに『ラブライブ!サンシャイン!!』などを手掛けてきた酒井和男氏だ。今回、制作を終えた酒井氏にインタビューを実施し、このオリジナルアニメの制作を振り返ってもらうことにした。 パンチの効いたキャラクターを作るつもりはなかった ――酒井さん