故人との最後の別れを告げる神聖な場所のイメージが強い、火葬場。しかし過去には、驚くべき事件が多数起こっている。 元火葬場職員である下駄華緒氏の『火葬場事件簿 一級火葬技士が語る忘れ去られた黒歴史』は、そんな火葬場にまつわる全国各地の事件や騒動を丹念に調査した話題の書籍だ。 同書より、茨城県で起こった「火葬場建設」にまつわる騒動について、一部抜粋して紹介する。 前回記事〈「裕福な老夫婦」がこっそり火葬炉に入り、自ら点火…かけつけた警察官が仰天した「壮絶死」の哀しい理由〉より続く。 火葬場は必要インフラなのに… 亡くなった人のご遺体を焼く火葬場は、人々が都市で生活していくうえでは欠かせない施設である。 しかし、死のイメージがつきまとうからか、重要な社会インフラであるにもかかわらず、地域から歓迎されないことも多い。 今回はその一例として、茨城県取手(とりで)市の火葬場建設のときのごたごたを紹介し