自然科学屋からすると経済学は別世界に思える。 何を善とするかの基準 古典的な自然科学は非常に”硬い”学問です。科学的手法と再現性が非常に重視されており、いつ、どこで、誰がやっても同様の結果をもたらす法則を取り扱っています。 そこには意思や思想信条の差は無く、資本主義者がいつ試験をしても社会主義者がどこで試験をしても関係ないものが自然法則です。時に反証が発見されて新たな法則となったり古い法則に修正が加わることはあるものの、本質的には不変の法則を見出すことこそが歩みとなります。 その点、経済学は少し趣きが異なります。 昨今であれば関税に関する議論が分かりやすいでしょうか。 関税は他国の輸出ダンピングなどに対して国内産業や市場の保護に繋がる方策ですが、その反面、物価に影響を与えて消費者の負担が増しますので間接消費税に相当します。関税を上げることは一部産業を守るための増税と言い換えることもできるで