住民ら年3トン超販売 愛知・東栄町 捕獲した鹿の肉を、皮や骨付きのまま動物園のライオンやトラなどの肉食動物に与える「屠体(とたい)給餌」が注目されている。愛知県東栄町では住民6人が専用処理施設を新設し、くくりわなで捕らえた鹿を解体して全国の動物園に年3トン超を販売。動物園側も動物のストレス解消や集客につながると歓迎する。駆除された鳥獣の命を生かす取り組みは全国24の動物園・水族館に広がっている。(塩崎恵) <ことば> 屠体給餌 捕獲した動物を、毛や皮、骨が付いたまま野生本来の環境に近い状態で飼育動物に与える給餌方法。食肉用には食品衛生法の許可が義務付けられているが、屠体給餌用にはない。ただし、愛知県のように条例で動物処理場設置の許可を定めている自治体もある。 ライオン体調改善 獣害駆除からも調達 ボキボキー。雄のライオン「アース」が約5キロの毛や皮が付いた鹿の脚肉を、前脚で押さえ付け、2時