2月の米国株市場は基本軟調に推移しました。しかしロシアがウクライナへ侵攻したことを受けて急反発しています。市場が上昇した理由は市場参加者が予想する今後の政策金利の利上げ回数の予想が大幅に減ったからです。 これはどうしてでしょうか? 戦争となると経済の先行きに対する不透明感が増します。経営者は新規雇用を抑える、先行投資を控えるなど慎重な行動を取ると予想されます。 全米平均レギュラーガソリン価格が1ガロン当たり3ドル60セントに乗せたことで消費者の日常生活へのしわ寄せも大きくなっています。それは遠出を避けるなど生活防衛の行動が今後増えることを示唆しています。 以上のような理由で、足元の高水準のインフレは、連邦準備制度理事会(FRB)が何もしなくても自然に下がってくる素地が完成したと言っても過言ではないでしょう。 戦時下でマーケットが混乱しやすい時、中央銀行はインフレ退治を後回しにし、実体経済を