代表取締役社長の嶺井政人氏が本誌でも連載中のグロース・キャピタル株式会社はこのほど、一橋大学大学院経営管理研究科の鈴木健嗣教授とともに「上場後の成長の谷に関する共同研究」を実施。メディア向け勉強会を8月30日にオンライン開催した。本稿では研究レポートの概要と、嶺井氏、鈴木氏、経済産業省経済産業政策局・安藤裕介氏が「ベンチャーが上場後も成長を続け、日本からイノベーションを起こし、新産業を創造するには」をテーマに行ったディスカッションの内容を紹介する。 上場後に成長が止まる日本のスタートアップ バブル崩壊以前の1989年当時の世界の時価総額ランキングTOP20には、銀行や製造業をはじめとした14社もの日本企業がランクインしていた。ところが、2021年の最新のランキングでは、GAFAをはじめとした新産業が台頭し、日本企業は姿を消した。 なぜ日本からはGAFAのような世界で戦える企業が生まれないの