山田吉彦無限の可能性と脅威日本の管轄海域である領海と排他的経済水域(EEZ)の面積は、約447万平方キロに及び世界6位の海洋面積を持つ。その海域には、約1580万立方キロもの海水が湛(たた)えられ、海の体積は世界で4番目に多い。その日本の海には、海底熱水鉱床、深海底のレアアース泥、メタンハイドレートなどの資源が埋蔵され、無限の可能性を秘めている。 しかし、日本を取り巻く海の状況は、安穏としたものではない。中国の海洋侵出は、沖縄県の尖閣諸島を脅かすとともに、日本と親密な関係にある台湾侵攻へと動き出し、南シナ海、東シナ海を支配下に置こうと駒を進めている。