今年最も素晴らしい錯視に選ばれた「double axis illusion」。どこを注目するかによって、横回転しているようにも見えるし、縦回転にも見えるし、時計回りにも反時計回りにも見える https://t.co/6nW83nd0mz
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Googleマップなど、インターネットで公開されているマップはたくさんある。いずれも正確で便利だが、一般的なマップであるという点ではどれもそれほど違いはないだろう。 こうしたマップでもっと楽しみたいという人のためのツールをソフトウェア開発者のAndrei Kashchaが公開した。 彼のマップの特徴は、通りをすべて線で描いていること。都市の名前を入力すれば、OpenStreetMapのデータから世界中の都市が線描のマップとして現れるのだ。 それだけでなく、出てきたマップはカスタマイズも可能。最初に登場するのはベージュの背景にブラックの線で絵が描かれたもので、都市名もブラックで書かれている。これらをいずれも拡大したり、好きな色に変えられるのだ。 こうしてできあがった自分だけのマップは、PNGイメージに変換もできるし、さらにはZazzleでマグカップやクッション、タンクトップなどにもプリントし
Googleは、Google Fontsチームが世界のタイポグラフィの専門家と共同で手がけた、フォント選びのためのライブラリーサービス「Google Fonts Knowledge」をリリースした。 Google Fontsは、CSSとAndroidを通じて1,300を超えるフォントファミリーを無料で提供するサービス。今回追加されたGoogle Fonts Knowledgeは、あらゆるメディアのタイポグラフィの普遍的な原理をカバーしており、デザイナーと開発者がスキルや目的に合わせてフォントの選択・使用ができるようにわかりやすく教えてくれるという。 コンテンツとしては、3つのカテゴリーを通じて30以上のレッスンを紹介。たとえば、タイポグラフィのイロハを教えてくれる「書体入門」は、誰でも知識とスキルを身に付けることができる入門書となっている。 「書体の選択」では、ユーザーの好みのフォントを見
デザイン担当者及び上級副社長、独占インタビュー アップル、最新の魔法は、ハードとソフトの境界線を無くした 「Dynamic Island(ダイナミックアイランド)」 iPhone登場15周年の今年、新たに発表された上位モデル、iPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxは、サイドボタンを押しても画面が消えない「常時表示」など、今後のiPhoneの操作の方向性を隠喩するマイルストーン的な製品に仕上がっている。 そのなかでも特に注目に値するのが「Dynamic Island(ダイナミックアイランド)」だろう。今回、この画期的な新機能を開発したAppleデザインスタジオのヒューマンインターフェースデザイン部門を率いる副社長のアラン・ダイとソフトウェアエンジニアリング担当の上級副社長、クレイグ・フェデリギに画期的新機能誕生の背景や、それを実現したAppleの開発体制について話を聞
オライリー・ジャパンは、新たな調理法を紹介する新刊書「分子調理の日本食」を2021年4月26日(月)に発売する。 宮城大学食産業学群教授石川伸一、石川繭子、桑原明の三氏が手がけた同書は、新たな調理方法と料理を分子レベルから開発する「分子調理法」を、身近な日本食に応用した世界で初めての書籍。 「ゲル化」「熱ゲル化」「泡化、炭酸化」「架橋化」「乳化」「実験器具利用化」といった技術を使って作り出したレシピと、その背景にある「分子調理学」が解説されている。 紹介する料理は、スノードームに入ったふろふき大根、温めると固まって冷やすと溶けるけんちん汁、アサリと三つ葉のお吸い物球体、甘辛いイナゴのハンバーグ、かつお節でできた酒器、液体窒素で冷やした冷やし中華、「脳天に突き刺さる」ほどのうま味が濃縮した煮汁ソースなどだ。 今回作った料理は、著者らの空想の料理を実験室で現実化したものだそうで、読むと未来の料
茨城県水戸市に2021年7月、星乃珈琲店 茨城県立図書館店がオープンした。茨城県立図書館は、2001年に県庁移転に合わせて旧茨城県議会議事堂の改修を経て開館したもので、エントランスを入ると正面階段を中心にシンメトリーな空間が広がり、階段を上がると旧本議会場へと続く建造物である。 店舗デザインは、天井高さ15mの1階ロビーの開放性や歴史ある左右対称な空間特性を活かしながら、星乃珈琲店の上質で温かみのあるカフェ空間を融合して設計。内装設計は、日本レストランシステムの宮島忠、Nowhere-Designsの鈴木弦、ambosの石井一東によるデザインチームが担当した。 新たな図書館の顔となるロビーは、シックなトーンで統一しながら、壁3面にブロンズミラーを用いることで空間に広がりをもたせた。さらに、アーチ形状の高さ4mの書棚と上部のミラーの連続性により、県立図書館としての威厳をより一層高めている。
佐藤オオキが率いるデザインオフィス nendoは、ローソンのプライベートブランド商品のロゴデザインとパッケージデザインを手がけた。これと合わせて、ローソンの新型コロナウイルス対策のキャンペーンビジュアルも公開した。 多くの国内コンビニチェーンには統一されたイメージのプライベートブランド商品があるが、ローソンはこれまで、「MACHI café」「Uchi Café」「NATURAL LAWSON」「からあげクン」「おにぎり屋」など、商品ジャンルやターゲットごとに複数のブランドを運用してきた。 これにより、ユーザーには商店街にいるように、専門性が高くて個性豊かなブランドから選べる楽しみを提供できるが、「ローソン」としてのブランドイメージを訴求しにくい点もあった。そこで、各ブランドの特性を維持しながらも統一感のあるビジュアル・アイデンティティを検討。 まずはローソンのメインロゴから、「シルエット
【アニメイトタイムズ独占インタビュー】『Tokyo 7th シスターズ』茂木伸太郎総監督|「EPISODE 4.0 AXiS」は成長とけじめの物語 iOS/Android向けアイドル育成リズム&アドベンチャーゲーム「Tokyo 7th シスターズ」(通称ナナシス)。その独自の世界観と上質な楽曲群、そして謎めきつつも、読み手の心に深く刺さるシナリオにより、人気のゲームだ。 そのゲーム内で、2019年4月から約3ヶ月にわたり展開された全13話の壮大なストーリー「EPISODE 4.0 AXiS」。これまでのテイストとは異なる、シリアスかつ重厚なストーリーで、単なるアプリゲームのストーリーを超えたものとなっていた。 ここまでのストーリーはどのように生み出されたのだろうか? その答えは当然『ナナシス』のクリエイティブのすべてを統括し、自らが企画・制作・執筆・作曲など多岐に渡って活動し続けている総監
2019年度の「SIGCHI(シグカイ) LIFETIME RESEARCH AWARD(生涯研究者賞)」を受賞したマサチューセッツ工科大学メディアラボ副所長の石井 裕教授。歴代21人目でアジア人初となる快挙である。世界に先駆けて「タンジブル」という概念を打ち出し、独自の研究を続けてきた石井教授に、改めてインタビューした。 デジタルの世界で人間の物理性、身体性を取り戻す ーーこの度は受賞、おめでとうございます。「SIGCHI LIFETIME RESEARCH AWARD」とはどのような賞にあたるのか、教えていただけますでしょうか。 ありがとうございます。今回いただいた賞の母体は、ACM(Association for Computing and Machinery)という、世界で最も大きなコンピュータサイエンスの学会です。その中の分科会のひとつであるSIGCHI(シグカイ)で「SIGCH
中国の家電メーカー Xiaomi(シャオミ)はさきごろ、創業10周年を記念するイベントにおいて、新型テレビ「Mi TV LUX Transparent Edition」を発表した。価格は49,999元(約76万円)で、2020年8月16日より中国市場で販売を開始している。 その名が示す通り、このテレビは世界初となる量産型の「透明テレビ」。オフの状態では一見すると厚さ5.7mmのガラス板のようだが、画面全体が透明な自発光の有機ELディスプレイでできているという。 画面上に映し出される映像はまるで空中に浮かんでいるかのようで、仮想と現実が融合したこれまでにない視覚体験を楽しむことができるそうだ。 画面サイズは55インチで、コントラスト比は150000:1の透明OLEDパネルを採用し、これまでにない明るさを実現している。 また、円型のベース部分はあらゆる環境に溶け込むデザインで、コンパクトディス
アップルは12月、iPhone、iPad、MacのOSをいっせいにアップデートし、OS機能の一部として新アプリ「フリーボード」の提供を開始した。3年ぶりに行われたアップル社重役の年末の日本訪問で来日していた同社のワールドワイドマーケティング部門の上級副社長、グレッグ・ジョズウィアック氏に、同社が肝入りで開発した、この新しい生産性ツールの魅力や狙いなどを聞いた。 シンプルゆえに多彩な電子ホワイトボード 「フリーボード(英語名は「Freeform」)」は、いわゆるクラウドベースの電子ホワイトボードアプリだ。画面構成は極めてシンプルで、起動すると画面いっぱいに方眼が描かれた白いボードが広がる。ユーザーは画面の上のツールバーから、付箋、図形、文字、写真、ファイルといったボードに配置したいものを選んで、置きたい場所に配置。そのうえで形を整えたり、文字を打ち込んだり、写真を選択したりするだけだ。マウス
フォントメーカーのモリサワは、楽天グループと共同開発した日本語コーポレートフォント「Rakuten Sans JP」を発表した。2024年3月より楽天のコーポレートサイトの一部で使用を開始しているほか、その他のサイトや各種アプリ、IR資料などでも広く活用される。 楽天は国内外において、インターネットサービスをはじめ、金融、モバイル、プロスポーツといった多岐にわたる分野で70以上のサービスを展開。また、楽天会員を中心としたメンバーシップにより、「楽天エコシステム」という独自の経済圏を形成している。 同社はこれまで、ブランド価値の向上の一環として、欧文コーポレートフォント「Rakuten Font」を2020年に開発し、モリサワが提供する「UD新ゴNT」の日本語フォントとともに運用してきた。 今回は日本語での情報発信においてもさらなるブランドの統一感を示すため、楽天グループの戦略的ブランディン
米自動車メーカー・テスラ(Tesla)は、新車となる電動ピックアップトラック「Cybertruck(サイバートラック)」を公開した。2021年後半から生産を開始し、価格は39,900ドル(約434万円)から。完全自動運転をオプションで付けると7,000ドル(約76万円)アップとなる。 「スポーツカーよりも高いパフォーマンスで、トラックよりも優れたユーティリティ」をもつとされる同車。ボディは非常に高い耐久性と乗員の安全を目指しており、超硬度30X冷間圧延ステンレス鋼の外装から「Tesla armor glass」と呼ばれるウィンドウまで、すべてのコンポーネントは防弾仕様となっている。 シングルモーターRWDタイプでは、時速0-60マイル(0-96km/h)の加速は6.5秒、航続距離は250マイル(402km)を超え、デュアルモーターAWDタイプやトリプルモーターAWDタイプはこれを上回る性能
UR都市機構は、神奈川県横浜市磯子区の「洋光台団地」をモデルケースとして、継続的に団地の価値を上げ、より良い社会づくりに貢献する「団地の未来プロジェクト」を2015年3月より進めている。 そしてこのほど、同プロジェクトのアイコンとなる新たな拠点として、洋光台北団地集会所の建築アイデアコンペにおいて最優秀賞に選ばれたNAAW(長野憲太郎・王翠君)の案をベースに、隈研吾と佐藤可士和によるディレクションのもと実施案を策定したリニューアル工事を行い、「団地の集会所 OPEN RING」が完成したことを発表した。 北団地の屋外空間の良さを活かすために、建物と地形の関係性を高めることを考え、サンクンガーデンをより広く階段状に改修。軒下空間と関係づけることによって、既存建物・周辺環境を含め全体として「集まり」を感じる空間を作り上げた。 ▲ 団地の集会所 これに合わせて、洋光台中央広場のトーン&マナーを継
▲プランタゴ代表でありランドスケープデザイナーの田瀬理夫さん(左)と、ソニーのデザイナー、宮澤克次さん。Photos by Junya Igarashi ソニーのデザイナーが、各分野の豊富な知見や知識がある人のもとを訪ね、多様な思考に触れて学びを得る「Perspectives」。今回、デザイナーの宮澤克次さんがやって来たのは、1995年開業の複合施設「アクロス福岡」。ビルの斜面には木々が茂り、都市に森のような風景をつくり出している。人の手により設計された新たな生態系を25年以上前に監修した、ランドスケープデザイナーの田瀬理夫さんに、未来の風景のつくり方を聞いた。 ▲アクロス福岡のように竣工後も植物の監理業務を設計者が手がける事例は、極めてまれ。撒水せずとも維持できる一方、植生の状態や新しい実生などを考慮しながら光が入るように剪定するといった手間をかけることによって森をつくり出している。田瀬
▲研究のイメージ図 京都大学こころの未来研究センターの熊谷誠慈准教授、Quantum Analyticsの古屋俊和らの研究グループは、現代人の悩みや社会課題に対して仏教的観点から回答する仏教対話AI「ブッダボット」を開発した。 この「ブッダボット」は、Googleの提供する「BERT」というアルゴリズムを応用したもので、最古の仏教経典「スッタニパータ」から抽出したQ&Aリストを機械学習させている。 精度には課題があるものの、ユーザーからの質問に対して文章の形で回答できるそうで、学術研究や仏教界だけでなく、メンタルヘルスやコンサルティング、教育産業などの分野への応用も期待されるという。 また、JST(科学技術振興機構)のムーンショット型研究開発事業、新たな目標検討のためのビジョン策定(ミレニア・プログラム)で熊谷准教授の研究グループが開発提唱した新テクノロジー「Psyche Navigati
グローバルエージェンツは、同社が運営する各宿泊施設にて、新型コロナウイルス感染予防対策として在宅勤務やリモートワーク・テレワークを行う人、長時間通勤を避けたい人などを対象に、充実したホテル環境が利用できる「テレワーク応援プラン」を展開する。 一般的なホテルのテレワークプランは、仕事の合間に仮眠ができるといったメリットがある一方、ベッドがつねに視界に入るので、仕事に長時間集中できないというデメリットがあるという。 THE LIVELY麻布十番では、ベッドを客室から取り払い、ホテルでありながら仕事に集中できる環境を用意。また、ライフスタイルホテルとして洗練されたデザインにより、ウェブ会議などで空間の背景が画面に入っても気にならない。 このテレワーク専用ルームではシャワールームが利用できない代わりに、コーヒーやスナックを充実させ、ヨガマットとストレッチポールも客室内に標準設置。夕刻のフリービール
▲©d’strict デジタルアート作品を手がける韓国のデザインオフィス d’strictは、ソウル市内で錯視を使った世界最大級のLEDスクリーンによるパブリックメディアアート#1「WAVE」を公開した。 本物の巨大な波のプールが街に現れたかと思うような、息をのむような大迫力のデジタルアート作品で、COEX K-POP SQUAREにある幅80.9m×高さ20.1mの韓国最大・高解像度の屋外デジタル広告(Digital Out of Home、DOOH)で披露。 ▲©d’strict このDOOHは平面でなく立体的になっており、正面からでも横からでも波の渦巻くリアルな情景を楽しむことができる。また、波がぶつかって天井に打ち上げられると、水が天井にあたった跡も再現されている。 ▲©d’strict d’strictは、DOOHによるビジュアルコンテンツの作成を専門としているそうで、今回公開し
クリエイティブスタジオ Whatever Inc.は、自分が描いたらくがきに命を吹き込むことができるiOS向けARアプリ「らくがきAR(Rakugaki AR)」の配信を2020年8月1日(土)より開始した。 このアプリは、みんなが思い描いていた「じぶんの描きたいものに命を吹き込めたら」という想いを実現するもの。ノートやホワイトボードなど、どんなところに描いたらくがきでも、アプリでスキャンすることで、モバイル上のバーチャル空間を歩きだしてくれる。 さらに、画面をタップすることでご飯をあげたり、突っついて弾き飛ばしたり、といった楽しみ方もできる。 開発したクリエイティブディレクターの宗佳広は、「あらゆるものがデジタル化されていく今、忘れてはならないような『描く・伝える・創造する』といったアナログの楽しさを体験してもらい、それに気付いてくれたら制作者としては本望です」と話す。 なお、らくがきA
日本デザインセンターでは、大黒大悟が率いる大黒デザイン研究室が、日本観光を楽しむすべての人に向けて、デザインから日本の観光体験を支える新機軸のピクトグラム「EXPERIENCE JAPAN PICTOGRAMS」を企画・開発した。 アニメーションを含め280もあるこのピクトグラムは、誰もが自然と目にする日本観光のインフラと捉え、そのデザイン性を追求しつつ、1人でも多くの人に使ってもらうために開発したという。 こうしたことから、利用規約の範囲内であれば、このピクトグラムは個人、法人、商用、非商用を問わず、だれでも無料で利用可能。専用Webサイトからダウンロードできる。 EXPERIENCE JAPAN PICTOGRAMSの特徴としては、「二度目の日本」をキーワードに日本観光の魅力を7つの体験カテゴリーに分類。 ▲写真:阪野貴也 円、四角、直線などの幾何形態を基本にしながら、抑揚のある線や面
ボーンデジタルは、ヨゼフ・ミューラー=ブロックマンによる現代グラフィックデザインの基本書「グリッドシステム-グラフィックデザインのために」を2019年11月5日(火)に全国の書店で発売する。 同書は、スイスのグラフィックデザイナーであり、教育者のヨゼフ・ミューラー=ブロックマン(1914-1996)の主著として知られる「Grid systems in graphic design」の全訳。原著(英語・ドイツ語2カ国語版)は、1981年にニグリ社から刊行されて以来、幾度も版を重ね、数多の言語へと翻訳されるなど、世界中で読み継がれてきた。 グリッドシステムの方法とその思想を、古代から現代へと至るヴィジュアルコミュニケーションの歴史的視野のもと、豊富な具体例を交えてわかりやすく紐解いた、現代グラフィックデザインの基本書で、グラフィックデザイナー、タイポグラファのみならず、デザインを学ぼうとするす
首都大学東京 インダストリアルアート学域の授業「プロダクトデザイン特論D」において、学生の皆さんが3チームに分かれ、第一線で活躍するデザイナーの方々にインタビューを実施。インタビュー中の写真撮影、原稿のとりまとめまで自分たちの手で行いました。シリーズで各インタビュー記事をお届けします。 現在、21_21DESIGN SIGHTで開催中の「マル秘展」(2020年3月8日まで)。そのディレクションを担当しているのが、「デザインエンジニア」という肩書きとともに多方面で活躍する田川欣哉さんです。Takram代表として、既成概念に捉われずものづくりの新たな道を切り開く田川さんならではの視点と思想を探りました。 分野とは何か? ——デザインエンジニアとして、田川さんはどのようなことを目的に活動をされていますか。 肩書きはデザインエンジニアとしていますが、デザインがやりたい、エンジニアリングがやりたいと
アップルのデザインを長年統括してきたジョナサン・アイブ氏や深澤直人氏から敬愛される伝説の工業デザイナー、ディーター・ラムス。彼にフォーカスを当てた長編ドキュメンタリー映画「Rams」(2018)の上映会イベントが、去る2019年11月、アクシスギャラリーで開催された。 普段は人前に出ることを好まない、撮影当時86歳だったラムスから、映画を通して伝わってきたデザインの本質とは? 本イベントは11月1日より開催された「Design Meet-up@AXIS 領域と世代を超えてつながり、『デザイン』を考える1週間」のプログラムのひとつです。 復興期に育まれた静かな情熱 映画は、緑に囲まれたラムスの仕事部屋から始まる。カタ、カタッ、カタカタ。決してスムーズではない、タイプライターを打つ音が映像にかぶさる。真っ赤なオリベッティのヴァレンタインに向かうラムスはブラインドタッチではなく、人差し指でエット
建築家の黒川紀章が設計した「中銀カプセルタワービル」の解体が予定されている。そのカプセルを取り外し、美術館などへ寄贈したり、宿泊施設などで再活用したりするプロジェクトが始まっている。 この計画は、建物をそのままの姿で保存するのではなく、「メタボリズムのコンセプトを引き継ぎ、次に繋げる」という設計思想の継承として行われるもの。カプセルの改修は黒川紀章建築都市設計事務所の協力により、理想的な姿へと再生するという。 ▲1972年竣工当時のオリジナルの内装を残したカプセル 竣工当時のモデルルームカプセルは現在、黒川が設計した埼玉県立近代美術館に展示されているが、今回は再生したカプセルの一部を希望する美術館や博物館に寄贈。取り外されたカプセルが再生され、展示によりメタボリズムの思想を伝えていくことがプロジェクトの目標である。 ▲埼玉県立近代美術館に展示されるカプセル(『中銀カプセルタワービル 銀座の
京都大学と住友林業は、「宇宙における樹木育成・木材利用に関する基礎的研究」に共同であたる研究契約を締結し、「宇宙木材プロジェクト(LignoStella Project)」をスタートした。 木材は電磁波・地磁気を透過するので、人工衛星を木造にすればアンテナや姿勢制御装置を衛星内部に設置でき、衛星構造を簡素化できるという。 また、木造人工衛星であれば、運用終了後の大気圏に突入するときに完全に燃え尽きるので、燃焼時に大気環境等の汚染源となりうる微小物質(アルミナ粒子)が発生しない、よりクリーンで環境に優しい人工衛星の開発にもつながるそうだ。 そこでこのプロジェクトでは、2023年に木造人工衛星(LignoSat)を打ち上げ、2024年3月31日まで、宇宙環境下での木材物性評価や樹木育成研究を行う予定だ。 再生可能な資源である木材を宇宙環境で利用する可能性を研究することが目的で、将来的に宇宙で木
左からKOELの田中友美子、デジタル庁の志水 新、KOELの高見逸平。 Photo by Takahashi Manami デザイン領域が拡大する現代における新たなインハウスデザイナー像、「インハウスデザイナー3.0」とは何か?前回に続く、その答えを探る本シリーズの第2回ゲストは、デジタル庁のプロトダクトデザイナーの志水 新。NTTコミュニケーションズのインハウスデザインスタジオ、KOELの田中友美子と高見逸平とともに、共創時代のインハウスデザイナーに求められる役割などについて話し合った。 共創時代のプロトタイピング ――デジタル庁では現在、どのような業務をしていますか? 志水 サービスデザインの浸透や、データ主導の文化づくりをしています。例えば、2022年12月に「政策データダッシュボード」をリリースしました。マイナンバーカードの普及率や健康保険証としての利用登録数など、マイナンバーに関
世界中には、2億5300万人以上の視覚障害者がいるとされる。そのうち、盲導犬を使う人はごくわずかだそうで、大多数の人は白杖に頼らなければならないのだそうだ。 また、盲導犬を使いたくても、アレルギーや費用、家の大きさなど、ユーザーのライフスタイルと一致せずに利用することができないという人もいるという。 そこで、英ラフバラー大学(Loughborough University)の学生 Anthony Camuさんが、盲導犬を飼えない視覚障害者向けの自動経路探索デバイスのプロトタイプ「Theia」を開発している。 VRゲーム機にヒントを得たという片手で持てるデバイスで、屋内でも屋外でも利用でき、入力操作もほとんどないなど、ハンドヘルドの盲導犬ロボットとしての役割を果たしてくれるものである。 自動運転車をモデルに、楽な運転感覚を歩行システムに変換することが目標で、「ねえ Theia、私を○○に連れ
「スマートシティ」と聞いて何を思い浮かべるだろうか。未来の話、AIを生かした都市、IoTを活用する便利な生活――など、大ざっぱなイメージしか浮かばないかもしれない。「一部の企業が推進しているだけで自分には関係ない」そう思う読者もいるだろう。 スマートシティの考え方はさまざまだが、日本政府が目指す未来社会像「Society 5.0」の中では「政府をあげてスマートシティの取り組みを推進しています」と明言されている。特定の企業だけでなく、政府までもが注目している社会の姿なのだ。 今回はスマートシティの基本をおさらいし、この分野に注力する企業にスマートシティの“現在地”を尋ねた。すると、私たちの将来の幸せな生活を作るビジョンが見えてきた。 IT技術が普及した現在、その先にあるスマートシティ 内閣府はスマートシティの定義を「ICTなどの新技術を活用しつつ、(中略)都市や地域の抱える諸課題の解決を行い
京都大学の牧野晶子 ウイルス・再生医科学研究所助教らのグループは、ウイルスのおもしろい世界を楽しく学べる科学教材「ウイルスおりがみ」を発表した。希望者に抽選で無償配布されるそうで、申込受付期間は2022年3月20日23時59分まで。 ウイルスおりがみは、おりがみを折ることでウイルスの面白さを知ってもらうための科学コミュニケーションツール。デザイン・ユニットのCOCHAE、SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS、アート・プランナーの三宅文子、キタダデザインらが開発に参加した。 ▲写真:田中槙太朗 案内役の指人形ウイちゃんとルースくん、2種類のウイルスに変形するめんこ型おりがみ、立体バクテリオファージ、ウイルスを内包するマダニ、ウイルスちよがみがセットになっていて、ウイルスの基本や構造の面白さ、役に立つウイルス、生き物の中にいる多様なウイルスについて学ぶことができる。
去る11月26日、日本デイジーコンソーシアムと日本電子出版協会の共催によるオンラインセミナー「普通の書籍が読めない人に読書機会を提供する:EPUB電子書籍のアクセシビリティ」が開催された。「普通の書籍が読めない人」とは、視覚障がい者だけではなく、ディスレクシア(読字障がい)の人も含まれる。 このセミナーには小学館会長で、一般社団法人日本出版インフラセンターのABSC(アクセシブル・ブックス・サポートセンター)準備会の座長も務めている相賀昌宏氏や、ディスレクシアを患う支援技術開発機構研究員なども登壇し、業界団体の意気込みや、ディスレクシアが日常生活に及ぼす影響などが当事者の立場から語られた。SDGsの達成に向けてインクルーシブな社会を実現するには、電子書籍のアクセシビリティの向上も重要課題と考えられるため、ここでは、その概要を紹介しておきたい。 開催団体の日本デイジーコンソーシアムの名称にも
立命館大学は、オンラインホワイトボード「Miro(ミロ)」を使った史上初のインタラクティブオンラインキャンパス「Ritsumeikan Cyber-Campus(βversion)-Powered by miro-」を2020年12月23日(水)に公開した。 同サービスの企画協力および開発を担当したのは、テクニカルディレクター・コレクティブのBASSDRUM。 ブレインストーミングやワークショップなどのチーム作業で使われるMiroをベースにしたもので、複数の参加者がMiro上に作られた7つの島をリアルタイムで自由に移動しながら、大学や学生の活動について知ることができる。 広大な3つのキャンパスには、Miroの付箋機能を使って、大学のお知らせやちょっとしたトリビアなどさまざまな情報がちりばめられており、入学を検討する人にも将来のキャンパスライフをイメージしやすい仕様となっている。 さらに、Z
先月の拙エントリー中でほのめかしたが、ついにスクーター YAMAHA AXIS 90ccを手放した。 www.watto.nagoya 中古で買ってさらに10年ほど乗ったが、エンジンは何の問題もなく動いてくれていた。 廃車の直接のきっかけは自賠責保険の更新時期を迎えたことだが、万一事故をおこしたとき自賠責だけではぜんぜん足りなくて、テレビCMで損保がいたれりつくせりしてくれるようなことを言っているのはみんな任意保険である。強制保険は何もしてくれないらしい。 任意保険は車のに「ファミリーバイク特約」というオプションがあるので、それを付けていたのだが、こちらも高い! いちばん上の桁の数字が変わる。 ちょい乗りに便利かなと思って長年保持していたが、ナビがないとけっこう不便でつい車を使ってしまうなど、コスパ的に合わないのだ。 しかしいざ手放すとなると、いかにも惜しくなった。自分語りになるが私が免許
▲©︎Yuuki Nemoto 東京・JR大井町駅前に新しい公衆便所が登場した。品川区の設計コンペティションを経て、あかるい建築計画がデザインを手がけた。 ▲©︎Yuuki Nemoto ▲ ©︎Yuuki Nemoto 同事務所によれば、公衆トイレのネガティブなイメージを払拭し、公衆トイレのあたらしい「かた」をつくり出すことができないか、ということがデザインの出発点になったという。 そして、「うつくしいまちの風景をつくること」「きれいに使いたくなるトイレをつくること」「これからの社会に適したトイレをつくること」によって、大井町駅周辺の街にふさわしい、清潔であかるく、誰でも快適に使うことのできる公衆トイレのデザインを目指したそうだ。 ▲ ©︎Yuuki Nemoto ▲©︎Yuuki Nemoto この界隈は、高層のホテルや駅ビルが建ち並ぶ一方で、中低層の飲食店や住宅も多く、敷地はその境目
▲Pianissimo Fortissimo ヤマハは、デザインイベント「OSAKA×MILANO DESIGN LINK 2019」に協力して、2019年10月12日(土)から10月16日(水)まで、「ミラノ・デザインウィーク2019」に出展した体験型作品のうち、2作品を日本初展示すると発表した。 このイベントは、9月20日(金)の大丸心斎橋店本館グランドオープンを記念するもので、10月12日(土)から11月4日(月・休)にかけて同店本館を拠点に心斎橋エリアの複数箇所で開催。「ミラノ・デザインウィーク 2019」で話題となった作品が、大丸心斎橋店とその周辺エリアで楽しめる。 ヤマハの展示は、同イベント内で開催される「まちデコール × 大丸心斎橋店 Joint Exhibition」にて実施。展示されるのは、いずれも「pulse」をテーマとした音に関連する体験型の作品、「Pianissim
東京工業大学、多摩美術大学、一橋大学は、オンラインのデザイン講義シリーズ「NVCA:New Value Creation Academy(新価値創造アカデミー)」を2024年3月15日(金)に公開した。多摩美術大学 TUB YouTubeチャンネルにて無料で聴講できる。 変化の激しい現代社会においては「新たな価値を創造できる人材」が求められている。アートディレクターの永井一史(多摩美術大学 統合デザイン学科教授)が監修を手がけるNVCAは、3大学協働の人材育成プログラム「Technology Creatives Program(テックリ)」の一環として、人や組織の創造性を活かす社会の実現を目指して誕生した。 プログラムはデザイン思考やデザインプロセスをベースに、必要な知識を要素として組み合わせて構成されている。1回30分程度のモジュール方式のため、いつでもどこでも効率よく学べることが特徴だ
AXIS誌で使われている書体、AXISフォントをご存知だろうか。作者は、Type Projectを主宰するタイプデザイナーである鈴木 功氏である。フォント名からもわかるように、この書体はAXIS誌で使うことを前提につくられている。 AXISフォントのプロジェクトは、1998年に始まった。鈴木氏が新しくつくり始めた書体について意見を聞きたいと、アクシスのデザイン部門を訪れたことがきっかけだった。両者の間でやりとりを行ううちに、いっそAXIS誌で使うことを前提に書体を設計し直してはどうか、と話が進んだのである。 ▲鈴木氏のノートに記されたAXISフォントのファーストスケッチ。このスケッチをベースに開発が行われていった。 日本では、大新聞は別として、一雑誌が専用書体を持つことは珍しい。新しい書体をデザインするとき、欧米と違い、JISの第二水準までで、約9千もの文字をつくらなければならないからだ。
イトーキは、2019年11月より、自然と正しい着座姿勢に導くメカニズムを持つ新たなワークチェア「vertebra03(バーテブラゼロサン)」を発売する。 Vertebraは1981年の初代モデルから、身体の動きに合わせて、柔軟に脊髄をサポートする背もたれ、前傾機能を装備したシートなど、人間工学と生体力学に基づく先進の機能が搭載されている。そして今回のモデルでは、プロダクトデザイナーに柴田文江を迎えた。 一体化したフレームの肘部と背もたれに搭載した機構により、スムーズなロッキングを実現。前傾・直立・後傾・ストレッチ姿勢に自在に対応するだけでなく、手動操作なしで、座る人を自然と正しいシートポジションに導く。また、体重を前へ移動させると、座面が前方に傾斜し、大腿部への圧迫を感じさせることなく、デスクワークを快適にサポート。 同氏は「新vertebraは快適でありながら軽快な姿、自由な働き方にフィ
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