昨日はLINEトランスポゾンが、long noncoding RNA として炎症に関わる遺伝子発現を抑える論文を紹介し、ジャンク DNA も機能が持てるように我々の進化が進んでいることを紹介した。このように明確な機能が見つかることは希で、多くの場合、LINE や Alu と呼ばれる霊長類のレトロトランスポゾンは、ゲノムの多様性生成に大きな役割を果たしていると考えれている。 というのも、昨日紹介したように、同じ起源を共有する配列が、我々のゲノムに驚くほどの数で散らばっているという事実は、良く似た配列(相同)がゲノムのあちこちに存在することを意味し、何らかのh拍子で DNA が切断されると、この相同性を元に、相同組み換えが起こり、ゲノムに欠損や重複の大きな変異が生まれるきっかけになるからだ。これは、通常の相同染色体同士の組み換えと異なり、ゲノム上に存在する相同領域同士で起こるので、non-al