コンピュータの処理能力の向上は人間の仕事を減らすというのは言うまでもないことだが、コンピュータの能力を過大評価している人間が多いんじゃないか。IBMの人口知能ワトソンがクイズ大会で勝利する映像をいまさらながら見ていて、そんなことを感じた。 僕も人工知能ワトソンを見ながら「凄いな」とは思った。それは自然言語の処理能力である。司会者が「口頭で発した」質問文を解析し、回答「らしきもの」を見つけてくる能力。それは確かにすぐれている。そしてそれを医療に応用すれば症状から病気を探してくるソフトができるだろうし、司法に応用すれば判例検索を行うソフトが開発できるのだろう。 だが、コンピューターが人間に取って代わることなどあるのだろうか。どうにも機械のことなど分からない人が騒いでいる部分もあるように思うのである。 まずおさえておきたいのは、開発者は開発を通じていかに人間の頭脳が優れていることを感じたと話して