インフィニオンのクリム工場の開設式の様子インフィニオン提供 CO2排出や電力使用量をさらに削減するため、GaNパワー半導体の需要が拡大している。 >>連載「図解で見る電子デバイスの今」はこちら 青色LEDの実用化で照明の世界に革命をもたらした窒化ガリウム(GaN)が、パワー半導体の世界で注目を集めている。シリコンウエハー上にGaNを成膜して製造されるパワー半導体は、シリコン製のパワー半導体に比べてスイッチング速度が20倍、充電速度も3倍速く、電力を最大40%削減できる。これに伴い、まずモバイル機器の急速充電器に搭載が進んだ。今後は、CO2排出量や電力使用量を削減できる点から、電気自動車(EV)のオンボードチャージャー(OBC)やデータセンター内の電源などにも採用が進むと予測されている。 ファブレス企業が先鞭 GaNパワー半導体は、米国のファブレス(製造設備を持たない設計専業)企業がいち早