早稲田大学政治経済学部卒業後、東京ガスに入社。米ペンシルベニア大学経営大学院(ウォートンスクール)修了。ベンチャー企業の副社長を経て、NTTドコモに入社して「iモード」などを立ち上げ、2005年に最年少で執行役員に就任。08年に退社し、慶応義塾大学の特別招へい教授を務めた。19年にドワンゴ、21年からはその親会社KADOKAWAの社長を務めている。 夏野社長はNTTドコモで「iモード」などの新サービスを立ち上げ、最年少で執行役員になりました。代表的な異端人材と言えるでしょう。NTTグループという大企業で変革を成し遂げられた秘訣はどこにあるのでしょうか。 夏野剛KADOKAWA社長(以下、夏野氏):私はまさに典型的な異端児だと思いますが、ドコモの中にガーディアン、すなわち庇護(ひご)者がいたということが大きいです。大企業の中で変革、イノベーションを起こそうとすると、既存の組織との摩擦が絶対に