学校が開校して約3か月。 取材を続けると学校の目指す起業家育成のメソッドが徐々に具体化してきた。 起業家を育成するために学校が取り入れているのが起業家の先輩たちとの対話だ。 「Wednesday Night」と名付けられた特別授業には毎週水曜日に現役の経営者や最前線で活躍するクリエイターなど、若手経営者なら誰もがうらやむようなトップランナーが招かれる。 学生たちにとってただ起業の体験談を聞くだけでなく、食事をともにしながら議論し、ときには将来のビジネスも見据えて連絡先まで交換できることが大きな財産となるという。 6月中旬、高専を訪れたのは会員制交流サイトの創業者として知られる笠原健治さんだ。 大学生だった1999年にインターネット関連の会社を設立し、2004年には会員制交流サイト「ミクシィ」を立ち上げた。 笠原さんはまず起業の楽しさややりがいについて学生に語りかけた。