オリンパス事件の光と影 その2 もうすっかり風化しているオリンパス事件ですが、表に出ている「光」の部分ではなく、何かしらの理由で表には出なかった「影」の部分に注目すると、かなり世間の理解と違ったものになります。 前回は、ウッドフォード社長(当時)が月刊誌FACTAに掲載された過去の不明朗な巨額買収について、これ以上は詮索しないことを条件に2011年10月初めにCEOを菊川会長(当時)から譲られたところまでを書きました。 FACTAの記事はオリンパスの内部告発をもとに書かれたのですが、掲載された記事では過去からの巨額損失を暖簾(のれん)などの無形資産として「表に出した」ことは全く解明できておらず、その記事の翻訳を「誰か」から渡されたウッドフォードも、単純に菊川氏らが「懐に入れた」と思っていたようです。 CEOとなったウッドフォードは「詮索しない」との約束を反故にして、今度は森副社長に翻訳さ