防衛利権絡みで専ら右派が窮地に陥っているような気分で反対勢力は攻勢を強めているようだが、この問題はそんな単純な構図で説明できないような気がする。なぜなら今回の件については産経などの右派メディアも同様に利権・腐敗糾弾に熱心だからだ。どうもこうした動きの中には「国防部門は崇高であるべき」といったある種の勘違いが潜んでいるように思える。世の中がそんな綺麗ごとだけで成り立っていると考えているなら彼らの本質は彼らが批判してきた左翼のものと何ら変わらないと言っても過言ではないだろう。そもそも戦争の本質は膨大な破壊行為であり無駄遣いそのものであり現実には利権が絡まないと成り立たない代物(というより戦争行為こそ究極の利権そのもの)だとするならば、それを全面否定することは「本来の姿」を否定することであり、むしろそこに現実離れした純化した思想の入り込む余地が生まれる。戦前の青年将校の発想はまさにそれであり、政