自慰?破壊? ウォークマンの出現は人々の生き方まで変えた(写真は1981年に発売された「2代目」のWM-2) Esa Sorjonen 10月25日、ソニーはカセットテープ式の携帯音楽プレーヤー「ウォークマン」の日本国内での製造・販売を終了したと発表した。カセットテープ式の携帯型再生機がいまだに作られていたなんて! いやいや、もう少し敬意を払おう。iPodやiPad、スマートフォンが全盛の今となっては、デカくてダサくて原始的にみえるウォークマンも、かつてはポップカルチャーに多大な影響を与えた革命的な発明だった。 発案者は、日米を往復する飛行機の中でオペラ音楽を楽しみたいと考えたソニーの共同創業者の盛田昭夫。ただしウォークマンの真髄は、どこにでも持ち運べる携帯性以上にユーザーの「孤立」と「自立」にあった。ウォークマンは世界における自分の居場所についての概念を覆したのだ。 1979年夏に発売さ