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ブックマーク / blog.yuuk.io (16)

  • “LLM for SRE“の世界探索 - ゆううきブログ

    ChatGPTが登場した当初、対話や要約、翻訳、コード生成などの典型的な言語タスクができても、SREやAIOpsの研究開発にはあまり関係ないのではないかと正直思っていた。AIOpsでは典型的にはいわゆるObservabilityデータ(メトリクス、ログ、トレースなど)が入力となるため、自然言語ではなく数値のデータを解析することが求められる。自然言語のタスクを研究対象としていなかったため、AIOpsとChatGPTに強い関係性は見いだせなかった*1。 しかし、自分で大規模言語モデル(Large Language Model: LLM)を日常的に使用したり、表題にあるようにSREのためのLLM(LLM for SRE, LLM4SRE)に関する論文を読むうちに、LLMのテキスト生成器としての性質よりもその優れた推論機械としての性質に注目するようになった。特にSREの障害診断は、人間の専門家が推

    “LLM for SRE“の世界探索 - ゆううきブログ
  • Webシステムアーキテクチャの地図を描く構想 - ゆううきブログ

    この記事は第5回Webシステムアーキテクチャ研究会の予稿です。 はじめに Webサービスにおいては、スマートフォンの普及によるアクセス増加に対してスケーラビリティを持ち、個人向けだけでなく企業向けサービスの可用性の要求に耐えられるようなシステム設計が必要とされている。 さらに、Webサービスが人々の生活に浸透したために、Webサービス事業者はサービスを長期間運用することが当たり前となっている。 その間、新機能開発、ソフトウェアの実行効率化、セキュリティ向上などを目的に、システム管理者は自身が管理するソフトウェア群を更新しつづける必要がある。 このような多様な要求を満たすために、Webサービスを開発・運用するエンジニアには、OSやデータベース、ネットワーク、分散システム、プログラミング言語処理系などのコンピュータ工学における広範囲の基礎知識と、ミドルウェア、オペレーション自動化のためのソフト

    Webシステムアーキテクチャの地図を描く構想 - ゆううきブログ
  • サーバーレスアーキテクチャ再考 - ゆううきブログ

    2014年にAWS Lambdaが登場し、Functionを単位としてアプリケーションを実行する基盤をFunction as a Service(以下、FaaS)と呼ぶようになった。 そして、同時にサーバーレスアーキテクチャ、またはサーバーレスコンピューティングと呼ばれる新しいコンセプトが普及するに至った。 当初、そのコンセプトが一体何を示すかが定まっていなかったために議論が巻き起こり、今現在では一定の理解に着地し、議論が落ち着いているようにみえる。 しかし、サーバーレスという名付けが悪いということで議論が着地したようにみえていることにわずかに疑問を覚えたために、2019年の今、これらの流れを振り返ってみて、サーバーレスアーキテクチャとは何かを改めて考えてみる。 サーバーレスとの個人的関わり サーバーレスアーキテクチャという名を僕がはじめて耳にしたのはAWS Lambdaが登場した2015

    サーバーレスアーキテクチャ再考 - ゆううきブログ
  • エッジコンピューティングを活かしたウェブアプリケーションホスティング構想 - ゆううきブログ

    さくらインターネット研究所では、超個体型データセンターというコンセプトに則り、あらゆるデバイスと場所がデータセンターとなり、各データセンターが有機的に結合した集中と分散のハイブリッド構造をもつコンピューティングを目指している。 超個体型データセンターにとって、重要な先行コンセプトに、エッジコンピューティングがある。 この記事では、エッジコンピューティング環境において、ウェブアプリケーションをホスティングするためのアーキテクチャを考察する。 エッジコンピューティング Kashifらのサーベイ論文1によると、エッジコンピューティング技術を必要とする背景は、次のようなものになる。 スマートデバイス、ウェアラブルガジェット、センサーの発展により、スマートシティ、pervasive healthcare、AR、インタラクティブなマルチメディア、IoE(Internet of Everything)な

    エッジコンピューティングを活かしたウェブアプリケーションホスティング構想 - ゆううきブログ
    reannkara
    reannkara 2019/02/28
  • 2019年SRE考 - ゆううきブログ

    この記事では、自分が数年Site Reliability Engineering (SRE)を実践しつつ、SREについて考えてきたことをまとめる。 先月開催されたMackerel Drink Up #8 Tokyoと先日開催された次世代Webカンファレンス 2019では、SREについて集中的に議論する機会に恵まれたため、脳内メモリにキャッシュされているうちに、SREに関する私的な論考をまとめておく。 (以降では、SREの原著にならい、技術領域名を指すときはSRE、職種名を指すときにSREsと表記する。) SREとの関わり なぜSREに関心をもったのか 2015年にメルカリさんがSREチームを発足したときに、SREsの存在を知り、SREsはシステム管理者、Webオペレーションエンジニアインフラエンジニアといった既存の職種を置き換えていくものだと理解した。 当時、自分が注目したのは、SRE

    2019年SRE考 - ゆううきブログ
  • 株式会社はてなを退職しました - ゆううきブログ

    2018年12月21日の今日がはてなでの最終出社日となりました。 はてなには、2013年12月に新卒として入社し、その後5年間に渡りお世話になりました。 はてなとの出会いのきっかけは、2011年のはてなインターンに参加したことでした。 はてなインターンの特徴の一つに、ほとんどの参加者が参加したときの内容をブログ記事として書いていることがあります。インターン参加記事には、技術やWebに対する大きな熱量がこもっており、すっかり自分もWeb技術をやっていくのだと感化されました。 ダメ元で選考に望んだところ、運良く選考通過のお知らせをいただいてとてもうれしかったことを今もよく覚えています。 そこから毎年インターンの参加者をみてきていますが、とてもハイレベルで、よく自分が選考通過したものだと今でも思います。 この出来事が自身の人生にとって大きな転機だったと言えるでしょう。 インターンの1年後にアルバ

    株式会社はてなを退職しました - ゆううきブログ
    reannkara
    reannkara 2018/12/21
    新天地でも変わらないご活躍を!!
  • インフラエンジニア向けシステム系論文 - ゆううきブログ

    この記事ははてなエンジニアアドベントカレンダー2014の23日目とシステム系論文紹介 Advent Calendar 2014の23日目を兼ねています。 今回は、インフラエンジニア向けにシステム系論文を読むということについて書きます。 ここでいうインフラエンジニアは、Webサービスを作る会社のサーバ・ネットワーク基盤を構築・運用するエンジニアを指しており、はてなではWebオペレーションエンジニアと呼んでいます。 人が足りなくて普通に困っているので採用にご興味のある方はぜひこちらまで。 SRE (Site Reliability Engineer) 職 - 株式会社はてな はてなでは、id:tarao さんを中心に有志で論文輪読会を定期的に開催しており、システム系論文にかぎらず、言語処理系、機械学習についての論文などが読まれています。 だいたい1人でインフラまわりの論文を読んでいて、インフラ

    インフラエンジニア向けシステム系論文 - ゆううきブログ
  • 時系列データベースの論文を書いた - ゆううきブログ

    先週、第11回インターネットと運用技術シンポジウム (IOTS2018)にて、投稿した論文の発表をしてきました。 IOTSは査読付の国内の研究会であり、2年前に招待講演をさせていただいた研究会でもあります情報処理学会でウェブオペレーション技術について招待講演した話 - ゆううきブログ。 実は、そのときに、来年論文を投稿するぞと意気込んでいました。 実際にはそこから2年かかりましたが、この度論文を投稿することができました。 予稿 HeteroTSDB: 異種混合キーバリューストアを用いた自動階層化のための時系列データベースアーキテクチャ スライド 実務から研究へ 今回投稿した論文の内容は、Mackerelで開発した時系列データベースに関するものです。 これらはすでにAWS Summit Tokyo 2017、Web System Architecture研究会で発表済みのものになります。 時

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  • Webシステムにおけるデータベース接続アーキテクチャ概論 - ゆううきブログ

    先月投稿した2015年Webサーバアーキテクチャ序論では、Webサーバアーキテクチャを学ぶ道のりと代表的な実装モデルの概要を紹介しました。 今回は、前回同様、主に新卒Webエンジニア向けに、Webアプリケーションサーバとデータベースサーバ間の接続管理モデルと運用事情について紹介します。 データベース接続の永続化やコネクションプーリングとは何なのか、なぜ必要なのかといったことが主な話題です。 背景 データベース接続の永続化とはなにか データベース接続のオーバヘッド データベース接続の永続化手法 コネクションプーリングとはなにか コネクションプーリング: ドライバ型 コネクションプーリング: プロキシ型 コネクションプーリング全体について PostgreSQLMySQL 参考資料 まとめ 背景 2015年Webサーバアーキテクチャ序論では、Webサーバアーキテクチャの話とWebアプリケーショ

    Webシステムにおけるデータベース接続アーキテクチャ概論 - ゆううきブログ
  • 2015年Webサーバアーキテクチャ序論 - ゆううきブログ

    2023年03月31日追記:この記事を基に、@sadnessOjisanさんより、コードレベルにより踏み込んだ、かつ、グリーンスレッドベースの新しいWebサーバアーキテクチャも含めて整理された記事 Webサーバーアーキテクチャ進化論2023 | blog.ojisan.io が公開されました。 主に新卒のWebエンジニア向けに、古典的なWebサーバアーキテクチャを学ぶ道のりと代表的な実装モデルの概要を紹介します。 この辺りの話題がWeb界隈で流行っていたのは数年以上前というイメージですが、Webサービスは相変わらずWebサーバの上で動いているので、流行り廃り関係なく学ぶべき内容だと思っています。 また、HTTP/2がいよいよRFC化し、既にh2oやtrusterdなどのHTTP/2のサーバ実装があり、今後Webサーバアーキテクチャを再訪することが増えるような気がしています。 ところが、We

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  • サーバレス時代におけるヘテロジニアス時系列データベースアーキテクチャ - ゆううきブログ

    この記事は、第2回ウェブシステムアーキテクチャ研究会の予稿です。 ウェブシステムをモニタリングするために、高可用性、高書き込みスケーラビリティ、メトリックの長期保存が可能な時系列データベースが求められている。 これらを実現するために、性能特性の異なる汎用Key-Value Store(以下KVS)を組み合わせ、透過的に問い合わせ可能な、ヘテロジニアス時系列データベースであるDiamondを開発した。 この記事では、Diamondを分散システムの観点で捉え、アーキテクチャ、データ構造、実装を紹介し、考察によりFuture Workを議論する。 1. はじめに 2. アーキテクチャ アーキテクチャ概要 動作フロー データ構造 KVSの機能要件 3. 実装 実装概要 KVS間のデータ移動 データ位置の解決 費用特性 4. 考察と今後の課題 Diamondの欠点 将来機能 5. まとめ スライド

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  • RedisサーバのCPU負荷対策パターン - ゆううきブログ

    Redisは多彩なデータ構造をもつ1インメモリDBであり、昨今のWebアプリケーションのデータストアの一つとして、広く利用されている。 しかし、一方で、性能改善のための手法を体系的にまとめた資料が見当たらないと感じていた。 実際、最初にCPU負荷が問題になったときにどうしたものかと悩み、調査と試行錯誤を繰り返した。 そこで、この記事では、自分の経験を基に、RedisサーバのCPU負荷対策を「CPU負荷削減」「スケールアップ」「スケールアウト」に分類し、パターンとしてまとめる。 背景 RedisのCPU負荷対策パターン CPU負荷削減 multiコマンド Redisパイプライニング Luaスクリプティング Redisモジュール(夢) スケールアップ スケールアウト 参照用スレーブ 垂直分割 水平分割 Redis Clusterによる水平分割 その他 スライド資料 あとがき 参考資料 背景 R

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  • 自作Linuxコンテナの時代 - ゆううきブログ

    最近、Docker以外のコンテナ型仮想化技術の流れとして、自作コンテナエンジンの時代が来るのではないかと感じている。 自作コンテナエンジンとは、コンテナ型仮想化技術を構成する個々の要素技術を組み合わせ、自分の用途にあわせて最適化したコンテナエンジンのことだ。 他のOSのコンテナ仮想化技術について疎いため、以下ではLinuxに限定して話を進める。 概要 Dockerも含めて、Linuxコンテナはコンテナを構成する複数の要素技術の組み合わせである。自分のやりたいことに対して、Dockerをはじめ既存のコンテナエンジンが複雑すぎるケースがある。そこで、自分の用途にあわせてコンテナエンジンを自作することを考えてみる。libcontainerに代表されるように、Linuxコンテナエンジンを自作しやすい環境が整いつつある。今後は、巨大なコンテナエンジンに対して、UNIX哲学に基づいて制御可能な小さなコ

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  • DynamoDBのインフラコスト構造と削減策 - ゆううきブログ

    Amazon DynamoDBは、RDSのようなインスタンスサイズによる課金モデルではなく、ストレージのデータ使用量とスループットを基にした課金モデルになっている。 インスタンスサイズによる課金モデルでないデータストア系サービスとして、他にはS3、Kinesisなどがある。 これらは、AWSの中でも、フルマネージドサービスと呼ばれる位置づけとなるサービスだ。 フルマネージドサービスは、ElastiCacheのようなそうでないものと比較し、AWSに最適化されていて、サービスとしてよくできていると感じている。 Mackerelの時系列データベースのスタックの一つとして、DynamoDBを採用している。 時系列データベースの開発は、コストとの戦いだったために、それなりにコスト知見が蓄積してきた。(時系列データベースという概念をクラウドの技で再構築する - ゆううきブログ) (※ 以下は、2018

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  • Linuxサーバにログインしたらいつもやっているオペレーション - ゆううきブログ

    主にアプリケーション開発者向けに、Linuxサーバ上の問題を調査するために、ウェブオペレーションエンジニアとして日常的にやっていることを紹介します。 とりあえず調べたことを羅列しているのではなく、当に自分が現場で使っているものだけに情報を絞っています。 普段使っているけれども、アプリケーション開発者向きではないものはあえて省いています。 MySQLNginxなど、個別のミドルウェアに限定したノウハウについては書いていません。 ログインしたらまず確認すること 他にログインしている人がいるか確認(w) サーバの稼働時間の確認 (uptime) プロセスツリーをみる (ps) NICやIPアドレスの確認 (ip) ファイルシステムの確認(df) 負荷状況確認 top iostat netstat / ss ログ調査 /var/log/messages or /var/log/syslog /

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  • Webサービスをデータセンター移行するときに必要となる技術要素 - ゆううきブログ

    クラウドへの移行を含むデータセンター(以下DC)移行事例を基に、WebサービスをDC移行するための基的な技術要素を紹介します。具体的には移行手順、データベースのデータ移行、ネットワーク、DNSなどです。 最近、社内で大規模なDC移行を実施しつつあり、DC移行とはなにかをメンバーへ共有するための文章でもあります。 ちなみに、この記事はHosting Casual Talks #4の発表内容を書き下ろしたものです。 移行事例 サービスAの事例 移行前 移行ステップ1 移行ステップ2 移行ステップ3 サービスBの事例 システム概要 フェーズ1: メインシステムとマイクロサービス型DBの移行 フェーズ2: その他のマイクロサービスの移行 移行のための技術要素 既存データの移行 新規データの移行 サービスドメインのDNSレコード変更 内部エンドポイントの変更 IPアドレス参照の場合 FQDN参照の

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