そのきっかけを作ったのは、2021年6月にKADOKAWAの代表取締役社長に就任した夏野剛氏だ。現在は夏野社長の主導でモバイルゲーム事業に注力しているという。2023年はどんな手を打つのか、ファミ通.comでは夏野氏に話を伺うことに。 取材現場に現れた夏野氏は、開口一番こう言い放った。 「フロム・ソフトウェアだけじゃないでしょってことなんですよ」 こちらが質問する前に、いきなりである。 KADOKAWAのゲーム事業というと、グループ企業であるフロム・ソフトウェアが2022年2月に発売して大ヒットを記録した『エルデンリング』の話題は避けては通れないが、それだけではないというのだ。 豊富なIPを抱えながらも、そのゲーム化はほぼライセンスアウトに頼っていたというのが従前のKADOKAWAのゲーム事業だった。だが、現在はゲーム事業推進室という部署を中心に、社長直轄の事業として自社IPのゲーム化を進