#MeTooをきっかけに女性たちが上げ始めた性被害の告発や暴力反対の声を、男性はどう受け止めるべきか。男性の視点から性差別を考える男性学の第一人者、伊藤公雄(きみお)・京都大学名誉教授は「これは女性問題ではない。男性に当事者意識を持ってほしい」と呼びかける。 大阪で12日に開かれた「ホワイトリボンキャンペーン・ジャパン」(WRCJ)主催の講演で語った。ホワイトリボンは、女性への暴力をなくそうと1991年にカナダで始まった男性の市民運動で、いま50カ国以上で展開されている。 WRCJの共同代表をつとめる伊藤さんは「男たちは長年、女性にいばりながら甘えてきた」と語り、家事、育児を押しつけつつ、癒やしを求め、ストレスのはけ口にもしていると指摘した。「女性の犠牲の上に成り立つ暴力的な社会構造を男性が自覚し、改める必要がある」と訴える一方、いまある社会を当たり前と受け止めている以上、男性はルールを見