2019年、ブラジル中西部マトグロッソ州の放牧場に森林火災の煙が漂う。アマゾンで見られるような森林消失は、新型コロナウイルスと同様の新興感染症の新たな大流行を引き起こすだろうと国際的な科学者グループは警告する。(PHOTOGRAPH BY VICTOR MORIYAMA, THE NEW YORK TIMES/REDUX) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のような大規模なパンデミック(世界的大流行)のリスクを大幅に減らすため、自然や野生生物の保護に数百億ドルを投資するように、世界は政策を大転換するべきだ。10月29日、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の生物多様性版とも呼ばれるグループが、そのような警鐘を鳴らす報告書を発表した。 報告書は、学術界、政府、非営利団体の科学者による「生物多様性および生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)」が7月下旬