【エリザベス女王杯】金縛り…これが展開の怖さ 【武邦の名人解説】これが展開の怖さ。逃げ切ったクィーンスプマンテと2番手から2着に粘り込んだテイエムプリキュアが、3着に敗れたブエナビスタより強いとは、恐らく誰も思うまい。だが、これは夢物語ではなく現実に起こったこと。競馬にはこうした“魔さか”の結末がしばしばある。だからこそ面白いのだが、今回ほど鮮やかに“行った行った”で決まるのは珍しい。 原因は3つ。(1)大逃げを打ったのが1頭ではなく2頭(2)距離が1800メートルや2000メートルではなく、外回り2200メートル(3)3番手リトルアマポーラが動かなかった。まず(1)だが、いくら人気薄でも1頭なら3角で射程圏、直線で吸収される。ところが伏兵の2頭が、ぱっと見には競っているように映った。錯覚というか、マジックに近い。その証拠に、先行2頭だけが平均ペースで、3番手以降の各馬は前半スローに近か