事物のしるし 方法について 作者: ジョルジョアガンベン,岡田温司,岡本源太出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2011/05/11メディア: 単行本 クリック: 48回この商品を含むブログ (12件) を見る「アガンベンによる人文科学の方法論」。三章だてで、それぞれ「パラダイム」、「しるし」、「歴史学と考古学」が扱われる。フーコーの議論を発展・展開させた議論だが、単にフーコーの紹介・解説にとどまるのではなく、彼の方法論の中心概念となるものを思想史上に位置づけなおし、いわばフーコーの方法論自体にその方法論を適用してみせるというメタな構造になっている。たとえば、第一章では、しばしばその近さが指摘されてきたにも関わらず、フーコーがクーンの「パラダイム」という概念を用いずに、エピステーメーと言ったり、言説体制と言ったりしたということの意味を、アリストテレスの「パラダイム」概念にまでさかのぼって