この難病に取り組む日本人がいる。米シアトルで、加齢黄斑変性の飲み薬を開発しているアキュセラの窪田良CEO(最高経営責任者)だ。20代は遺伝子解析の分子生物学者、30代は虎の門病院の眼科医、40代はベンチャー企業の経営者と、10年ごとに異なる専門を極めた異色の人物である。 その生き方にライフネット生命を率いる岩瀬大輔社長が共鳴、理系ベンチャー×文系ベンチャーという異色対談が実現した。1回目は窪田CEOの半生や起業の経緯について。意外なことに、両者の起業を支えたのは日本人投資家だった。 岩瀬:僕はよく、自分のブログで本を紹介しています。友人からもたくさん本が送られてきて、本当に面白くて紹介するものと、そうでもないものとがあるんですが、窪田さんの『極めるひとほどあきっぽい』は、格段に面白かったです。僕がハーバード大学のビジネススクールで学んだことを実際にやっている日本人がいるんだ、と思って本当に