この街の成り立ちは、神奈川県の大山阿夫利神社へ続く参拝道“大山道”が深く関わっています」とは、瀬田玉川神社の禰宜(ねぎ)・高橋知明さん。大山道沿いは、江戸時代に多摩川の対岸へ渡る手前の宿場町として栄え、明治以後も料亭街としてにぎわっていた。二子玉川商店街通りに姿を変えた現在も、人々の往来は絶えないようだ。 商店街の人々に話を聞いてみると、「“商店”は減ってきた」という言葉を耳にする。「“モノ”ではなくて“コト”を売る場所が増えましたね」とは、この地で55年続く『西河製菓店』の如澤(じょざわ)賢一郎さん。「けれど、飲食などの若い人たちのお店も増えてきてる。一緒に盛り上げていきたいですね」と、続ける。また、『魚石』の石野菊子さんは、「隣にコンビニができてから、そこでお酒を買って、おつまみにウチで刺し身を買う人が増えたのよ。実は、持ちつ持たれつだったりしてね」。なんとも前向き! 見習わねば。