タグ

ブックマーク / brevis.exblog.jp (7)

  • なぜなぜ分析は、危険だ | タイム・コンサルタントの日誌から

    「なぜなぜ分析」は、品質管理や労働安全管理などの分野で、よく用いられる手法だ。発生した問題事象の根原因を探るために、「なぜ?」「なぜ?」とくりかえして掘り下げていく。この問いかけを“5回はくりかえせ”と、よく指導しているため、別名「なぜなぜ5回」とも呼ばれる。元々、トヨタが発祥の地であり、トヨタ生産方式の普及とともに、他の業界や分野でも使われるようになった。 図は、トヨタ生産方式の生みの親である大野耐一氏の著書から一例をとって、図示したものだ。工場内のある生産機械が故障してとまったとき、「なぜ機械は止まったか?」の問いに、「オーバーロードがかかって、ヒューズが切れたからだ」と答えただけでは、じゃあヒューズを交換して再起動すればいい、という答えしか出てこない。 しかし、なぜオーバーロードがかかったのか?→ (2)軸受部の潤滑が十分でないからだ、とほりさげ、 さらに (3)潤滑ポンプが十分組

    なぜなぜ分析は、危険だ | タイム・コンサルタントの日誌から
    ryskosn
    ryskosn 2018/10/25
    属人的要因ではなくシステム・仕組みに原因を求める
  • あなたは、どう考えるの? | タイム・コンサルタントの日誌から

    「佐藤さん、すみません、ちょっとご相談があるんですが・・」 若手社員が机の前にやってきて、顔を上げたわたしに、いいにくそうな声でぼそっときり出した。わたしが、ITリッチなプロジェクトをやっていた時代のことだ。 --なあに? 何か、いい話かな? 「いえ、あの・・。例の中間在庫ロットなんですが、どうしようかと悩んでいまして。」 --そこは新しいコード体系を使おうって、先週の打合せで決めたじゃないか。 「そうなんですが、注文書のシステムで、ちょっと困ったことが見つかりまして。あのままでは、番号がかち合ってしまう可能性があると分かったんです。」 彼は仕様書の該当箇所をわたしに見せて、問題を詳しく説明する。なるほど、先週の打合せでは、この点を見落としていたらしい。 --つまり、このまま進めば、ユーザに運用を変えてもらって、少しだけ手間が増えるのを我慢してもらうか、さもなければシステムの設計変更をする

    あなたは、どう考えるの? | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 適正在庫量をはかる三つのモノサシ--個数、金額、そして日数 | タイム・コンサルタントの日誌から

    物置とか押し入れは、たいていの家にあるが、モノを収蔵し保管するにはいささか不便な場所である。まず、出し入れする面が一つしかない。だから、最初にしまったモノは奥に入ってしまい、最近入れたモノが手前に並ぶ。つまりFirst-in last-outである。すると、どうしても古いモノは使われないままになりがちだ。倉庫は、使用側で取り出す口と、供給側で入れる収納口を別にする、というのが工場の物流設計の基であるが、物置というのはその原則からほど遠い。 物置・押し入れのもう一つの問題点は、モノを積みかさねて置かざるをえないことだ。押し入れは元々、日家屋で昼の間、ふとんをしまっておく仮置きの場所だから、せいぜい天地二段のがらんどうの空間があるきりである。これをモノの収蔵に使おうとすると、どうしても積みかさねることになる。すると、下にあるモノを直接取り出せないし、何があるかも見えにくくなる。ストレージの

    適正在庫量をはかる三つのモノサシ--個数、金額、そして日数 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 2年後の日本を予測する | タイム・コンサルタントの日誌から

    久しぶりに恩師の家に皆で集まった。その時あがった話題の一つが、2年後の日はどうなっているかということだった。いわば未来予測である。この種のマクロの未来予測はなかなか難しい。考えるべき事柄やパラメータが多岐にわたって、どれに焦点を当てるかが問題だからだ。そもそも、未来は科学的に予測できるものなのだろうか? 誰もが気になるのは景気の動向だろう。電力価格の高騰による製造業の海外移転と空洞化を心配した人もいた。原発の事故を念頭においてのことだったかもしれない。しかしわたしは疑わしいと思った。というのも、一般に製造業の製造原価において、電力料金の占める比率はかなり小さいからだ。化学プラントなどのように電力消費の大きい産業は、すでに自ら発電装置をつくるなどして自衛している。 もしも製造業の空洞化が進行するとしたら、それはむしろ円高のためだろう。過去10年間の工場の海外移転はもっぱらこの理由によるもの

    2年後の日本を予測する | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 営業活動という名前のプロジェクト - そのリスクとリターンを考える | タイム・コンサルタントの日誌から

    プロジェクト型の事業はふつう、初期には費用を使って、成功するとリターンを得るというキャッシュフロー構造をしている。言いかえれば、最初に投資が必要で、完了時に回収する仕組みである。受注型プロジェクトでも、最初は人件費や外部コストがかかり、成功裏の完了すると支払を得るわけだから、時間的な構造は同じである(会計的には「投資」扱いにならないとか、一部の「前払金」があり得るなど、細かな差違はある)。 いうまでもなく、多くのプロジェクトは失敗のリスクをともなっている。すなわち、初期の投資を回収できずに終わる可能性が(大小はともあれ)存在する。いま、プロジェクトの初期投資額をC、成功時の収入をSとし、かつ途中で中断失敗するリスク確率をrとすると、プロジェクトの生み出す価値の期待値は、非常に単純化して言うならば (1 - r)S - C       (1) で表されることになる。これがプラスでなければ、そ

    営業活動という名前のプロジェクト - そのリスクとリターンを考える | タイム・コンサルタントの日誌から
  • Googleのプロジェクト・マネジメント手法を考える | タイム・コンサルタントの日誌から

    もう夜の10時27分だ。私はこのごろ、夜11時をすぎたらパソコンの画面はなるべく見ないように心がけている。率直に告白するが、中年になると、体力(とくに視力)が一日持たないのだ。ちゃんと夜眠らないと、翌朝になっても回復しない。 でも、そう言いながら、昨晩は会社で11時半近くまで仲間と仕事をしていた。残業は嫌いなのに、三連休までつぶして働くのは、まことにクレイジーである。どうしてクレイジーかというと、私が現在プロジェクト・スケジューリングの仕事をしているからだ、という理由に行き着く。大きな海外プロジェクトがはじまった。もうすぐ顧客も来日して我々のオフィスに駐在をはじめる。あと一月以内にプロジェクト・マスター・スケジュールを確定させる約束だ。その時までの間は、当面、フロントエンド・スケジュールで皆を動かさなければならない。で、そのフロントエンド・スケジュールを期日までに仕上げるために、夜遅くまで

    Googleのプロジェクト・マネジメント手法を考える | タイム・コンサルタントの日誌から
  • わたしが新入社員の時に学んだこと | タイム・コンサルタントの日誌から

    紅海を見下ろすホテルのレストランで、私たちは事していた。相手はサウジアラビア有数の財閥企業のBusiness Development担当ディレクターだ。いわゆるアラブ風の白い民族衣装ではなく、ふつうの背広にネクタイの服装をしている。年齢は、たぶん私と同年代か、少し若いかもしれない。しかし財閥トップの信任の厚い彼は、もうすぐ役員のポストに手が届くだろう。 戒律厳しいサウジの卓では、けっして酒は供されない。それでも、一緒に事をするというのは、知り合ったばかりの人間同士がうちとけるには最良の手段の一つだ。デザートをべ、後のお茶やコーヒーを飲む頃には、出自を含めていろいろなことを話し合うようになっていた。 レバノン出身の彼は、きわめてきれいで立派な英語を話す。イギリスの大学を出て、英国企業に就職し、さらにMBAを取得して別の会社のポストを得た。結局、11年間イギリスに住んだという。それか

    わたしが新入社員の時に学んだこと | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 1